IS-IS(NET・IS-IS設定コマンド)

IS-ISは、TCP/IPではなく、CLNSで動作するプロトコルです。

 TCP/IPがサポートされたと言っても、やり取りするのは、CLNS PDUです。ISO方式のアドレッシングに従わなければなりません。

ISO方式のアドレッシングには、以下の3つがあります。

  • 8オクテットフォーマット(標準)
  • OSI NSAPフォーマット
  • GOSIPフォーマット

8オクテットフォーマット(標準)は、次のようになります。

●エリアID

ルータが属するエリアを示します。通常は、1オクテットの長さになります。

●システムID

 ルータを識別するために使用する6オクテット長で表します。一般的には、ルータのMACアドレスが指定されますが、必ずMACアドレスを指定しなければならないというわけではありません。システムIDは、IS-ISドメインで一意でなければなりません。

●SEL

 デバイスが、ネットワークで提供するサービスを表し、1オクテット長で表します。デバイスがルータの場合、00を指定します。

IS-ISの設定

 IS-ISを実行するには、IOSがCLNSをサポートしている必要があります。EnterpriseフィーチャーセットのIOSが必要です。

●ルーティングの設定

IS-ISの設定は、シンプルです。ルーティングプロトコルにIS-ISを指定し、netコマンドで、NETを割り当てます。

Router(config)router isis
Router(config-router)#net 01.0000.0000.0001.00

L1ルータであるか、L2ルータであるかを指定します。例えば、L1ルータであれば以下のように設定します。

Router(config-router)#is-type level-1

L1ルータ、L1/L2ルータ、L2ルータの指定は、以下のように指定します。

L1ルータ    ・・・ is-type level-1
L1/L2ルータ   ・・・ is-type level-1-2
L2ルータ    ・・・ is-type level-2-only

※デフォルトでL1/L2ルータである場合があります。

●インターフェイスの設定

 RIP、IGRP、OSPF などのルーティングプロトコルとは、違い、インターフェイスの設定も必要です。インターフェイスで IS-IS を有効にする必要があります。

Router(config-if)#ip router isis

次の「IS-IS(設定)」では、IS-ISネットワークを構築します。

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