iBGPで学習した経路は他のiBGPへ流さない

ここでは、「iBGPで学習した経路は他のiBGPへ流さない」ということを検証します。

 iBGPでは、ルーティングループを防ぐために、iBGPで学習した経路は他のiBGPへ流しません。

 その為、iBGPでは、フルメッシュでピアを張ることが基本となっています。

 しかし、iBGPでネットワークを構築した場合、ルータの数が増えれば増えるほど、ピアの数が膨大になってしまうというデメリットがあります。

それでは、AS内は、OSPFやEIGRPなどのスケーラブルなIGPで構成したら良いのでは?

と思われるかもしれません。

 しかし、eBGPが扱う経路情報、数十万とも言われています。その数十万の経路情報をIGPに再配送するとIGPがメルトダウンを起こしかねません。

そこで、iBGPが一役買っているのです。

 iBGPで構築するには、フルメッシュで構築することから、ピアの数がどうしても多くなりがちですが、以下の方法でピアの数を減らすこともできます。

  • ルートリフレクション
  • コンフェデレーション

「ルートリフレクタ」、「コンフェデレーション」は、この後のコンテンツで紹介していきます。

前置きが、少し長くなってしまいました。

それでは、「iBGPで学習した経路は他のiBGPへ流さない」ということを検証していきましょう。

使用するネットワークは、下図になります。

Router_A ・・・ iBGPで「10.10.10.0/24」を通知する。
Router_C ・・・ iBGPで「20.20.20.0/24」を通知する。

それでは、各ルータを設定していきます。各ルータの設定は、以下のようになります。

 強制的にインターフェイスをUPさせるために、Router_A、Router_CのE0インターフェイスで「no keepalive」コマンドを設定しておきます。