BGP(Local Preference属性とは)

BGPでは、属性値を操作することで、優先パスを操作することができます。

優先パスを操作する属性として、Local Preference属性やMED属性があります。

ここでは、Local Preference属性を紹介してゆきます。

似たような属性にMED属性がありますが、使用する用途は異なります。

 優先パスを操作するという点に関しては、同じですが、優先パスを操作するアプローチのとり方が異なります。

まずは、これらの属性の特徴について下の表に示します。

Local Preference属性MED属性
Local Preference属性は、発信トラフィックに影響を与える属性着信トラフィックに影響を与える属性
内部ASのネイバールータに対して、外部ASへの優先パスを示す。外部ASのネイバールータに対して、自身のAS内への優先パスを示す。
ルータ自身に設定する。外部ASから自身のASへ、どのパスを優先させるのかを指示する唯一の属性
デフォルト値は、「100」デフォルト値は、「0」
高い値を持つパスが優先され。低い値を持つパスが優先される。
Local Preference値は、同一のAS内のルータ間でのみ交換され、発信トラフィックに影響する。MED属性を加えた経路情報が伝わるのはは隣接するASまでで、その次のASには伝わらない。

 「Local Preference属性」、「MED属性」の概要が理解できたところで、「Local Preference属性」を設定していきます。

まずは、下のネットワークを構築します。

この続きは、次の「BGP(Local Preferenceの設定 その1)」で、このネットワークを設定していきます。