PPPoE(設定例1 その2)

PPPoE(設定例1 その1)」の続きです。

ここでは、Router_Bを設定していきます。

※ネットワークの構成としては、NTTのフレッツADSL、B-Flet’s 経由で ISP に接続する構成を想定しています。

Router_A-Router_B間のPPPoE認証の設定

Router_A-Router_B間のPPPoE認証の設定は、次の通りです。

PPPoE認証     : chap
PPPoE認証ID    : client1
PPPoE認証パスワード: cisco

Router_Bの設定

●初期設定

Router(config)#hostname Router_B
Router_B(config)#enable password cisco
Router_B(config)#line vty 0 4
Router_B(config-line)#password cisco
Router_B(config-line)#login
Router_B(config-line)#exit

●PPPoEクライアント認証の設定

Router_B(config)#username client1 password cisco

●PPPoEを有効にする

まず、PPPoEを有効にします。

※vpdnコマンドは、IOS12.3以前とIOS12.4では、異なります。ここで、紹介するvpdnコマンドは、IOS12.3以前のものです。入力後、IOS12.4のコマンドに変換されます。

Router_B(config)#vpdn enable
Router_B(config)#vpdn-group PPPOE
Router_B(config-vpdn)#accept-dialin
Router_B(config-vpdn-req-in)#protocol pppoe
Router_B(config-vpdn-acc-in)#virtual-template 1
Router_B(config-vpdn-acc-in)#local name client1
Router_B(config-vpdn)#

クライアントからのPPPoEネゴシエートを受け付けるように「accept-dialin」を指定します。

Router_B(config-vpdn)#accept-dialin

仮想インターフェイス(virtual-template 1)とVPDNを関連付けます。

Router_B(config-vpdn-acc-in)#virtual-template 1

ユーザ名として、PPPoE の認証で使用する認証IDを指定します。

Router_B(config-vpdn)#local name client1

●Ethernet0 インターフェイスの設定

Router_B(config)#interface ethernet 0
Router_B(config-if)#ip address 200.200.200.1 255.255.255.0
Router_B(config-if)#pppoe enable
Router_B(config-if)#no shutdown

●仮想インターフェイス(virtual-template)の設定

仮想インターフェイスであるvirtual-templateインターフェイスを作成し設定します。

Router_B(config)#ip local pool client1-pool 200.200.200.2
Router_B(config)#interface virtual-template 1
Router_B(config-if)#mtu 1454
Router_B(config-if)#ip unnumbered ethernet 0
Router_B(config-if)#peer default ip address pool client1-pool
Router_B(config-if)#ppp authentication chap
Router_B(config-if)#exit

PPPoEクライアントに付与するIPアドレスを指定します。付与するIPアドレスは、pool名と関連付けます。

プールするIPアドレスは、範囲を指定することもできます。

Router_B(config)#ip local pool client1-pool 200.200.200.2

仮想インターフェイスのIPアドレスをE0インターフェイスと兼用させるため「ip unnumbered」コマンドを使用します。

Router_B(config-if)#ip unnumbered ethernet 0

PPPoEクライアントに付与するIPアドレスのプールを指定します。

Router_B(config-if)#peer default ip address pool client1-pool

●再起動

 PPPoEサーバとなるRouter_Bを再起動させます。再起動しないとPPPoEサーバとして機能しない場合があります。

Router_B(config-if)#reload

これで、設定は完了です。各ルータのコンフィグは、次の「PPPoE(設定例1 その3)」で紹介します。

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