Simulation モード(MACアドレステーブル)その2
「Simulation モード(MACアドレステーブル)その1」の続きです。
ここでは、ディレクテッド・ブロードキャストのパケットの動作をトレースしながら、スイッチがデバイスのMACアドレスを学習していく様子を確認していきます。
●リアルタイム・モードに切り替えます。
・「Realtime」ボタンをクリックします。

●「Power Cycle Devices」ボタンをクリックします。

ロジカル・ワークスペース上に配置してある、すべてのデバイスが再起動します。

●シミュレーション・モードに切り替えます。

・PC1から、ディレクテッド・ブロードキャストのpingを実行します。
C:¥>ping 192.168.1.255
ARPとICMPのパケットが表示されます。

・封筒をクリックします。
※封筒の色は、異なるかもしれません。

宛先IPアドレスが、「255.255.255.255」でMessage Type8であることから、ICMP Echo要求のパケットであることが分かります。
・「Play Controls」の「▶|」ボタンをクリックします。

時間が1ステップ進みます。

・①と②をクリックします。
※封筒の色は、異なるかもしれません。

①は、宛先IPアドレスが、「192.168.1.255」のディレクテッド・ブロードキャストです。Message Type8であることから、ICMP Echo要求のパケットであることが分かります。宛先IPアドレスが、「192.168.1.255」のディレクテッド・ブロードキャストであるため、「192.168.1.0」ネットワークの全ての端末へ、ICMP Echo要求のパケットを送ることになります。そこで、すべての端末のMACアドレスを調べるためにARP要求を送信することになります。
②は、ARP要求のパケットです。宛先MACアドレスが、FFFF.FFFF.FFFFのブロードキャストとなっています。FastEthernet0/1~FastEthernet0/5へのブロードキャストで、「192.168.1.1」へARP要求パケットを送信する準備を行っています。
ここで、時間を1ステップ進める前にSwichのMACアドレステーブルを表示します。
Switch#show mac-address-table
Mac Address Table
-------------------------------------------
Vlan Mac Address Type Ports
---- ----------- -------- -----
1 0001.c9d1.8982 DYNAMIC Fa0/1
インターフェイス | MACアドレス |
f0/1 | 0001.c9d1.8982 |
f0/2 | |
f0/3 | |
f0/4 | |
f0/5 |
このタイミングでスイッチは、f0/1に「0001.c9d1.8982」のデバイスが繋がっていることを学習しています。このMACアドレスは、PC1のMACアドレスです。スイッチは、ARP要求の送信元MACアドレスを見て、f01 に PC1 が繋がっていることを学習します。
●時間を1ステップ進めます。
・「Play Controls」の「▶|」ボタンをクリックします。

宛先MACアドレスが、FFFF.FFFF.FFFFのブロードキャストのARP要求がPC1~PC5のすべてに届きます。

この後、ARPとICMPの通信が、しばらく続きます。
●リアルタイム・モードに切り替えます。
・「Realtime」ボタンをクリックします。

「192.168.1.0」ネットワークへのブロードキャスト通信が完了することで、スイッチは、すべてのデバイスのMACアドレスを学習します。
SwichのMACアドレステーブルを表示します。
Switch#show mac-address-table
Mac Address Table
-------------------------------------------
Vlan Mac Address Type Ports
---- ----------- -------- -----
1 0001.c9d1.8982 DYNAMIC Fa0/1
Switch#show mac-address-table
Mac Address Table
-------------------------------------------
Vlan Mac Address Type Ports
---- ----------- -------- -----
1 0001.c750.b0cb DYNAMIC Fa0/3
1 0001.c9d1.8982 DYNAMIC Fa0/1
1 0002.165c.1221 DYNAMIC Fa0/4
1 0002.16d8.07c5 DYNAMIC Fa0/5
1 00e0.f7e5.d7ce DYNAMIC Fa0/2
インターフェイス | MACアドレス |
f0/1 | 0001.c9d1.8982 |
f0/2 | 00e0.f7e5.d7ce |
f0/3 | 0001.c750.b0cb |
f0/4 | 0002.165c.1221 |
f0/5 | 0002.16d8.07c5 |
PC1によるディレクテッド・ブロードキャストで、スイッチがすべての端末のMACアドレスを学習していることが確認できました。
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