Fast Ether Channel とは
Fast Ether Channel(FEC)とは、Cisco独自の規格で、他のベンダーではTrunk、Link Aggregation(リンクアグリゲーション)呼ばれています。Gigabitに対応したポートを持つスイッチでは、Gigabit Ethernet Ether Channel(GEC)機能も利用できます。
Catalyst2950スイッチにおけるFECは、送信元MACアドレス、または、宛先MACアドレスに基づいて動作します。
リンクアグリゲーションについては、当サイトの「LinkAggregation(ポートトランキング その1)」、「LinkAggregation(ポートトランキング_その2)」で紹介しています。そちらも参考にしてみて下さい。
FEC(Trunk、リンクアグリゲーション)は、次の機能を提供します。
- リンクを冗長化させる。
- 回線の大域幅を増やす。
FECを使用する場所は、主にトラフィックが集中するバックボーンに設定する場合が、多いようです。FECを使用することで、複数の物理ポートが、論理的に1本として扱われ、帯域幅を増やすと同時に、物理リンクの何本かに障害が発生しても残りのリンクによって通信することができます。

Gigabit Ethernet Ether Channel(GEC)
FECは、リンクが切れるとトポロジーが崩れてしまうような、ネットワークの要になる部分やトラフィックの集中する部分に適用させます。
Gigabitに対応したポートを持つスイッチでは、Gigabit Ethernet Ether Channel(GEC)機能も利用できます。基本的にFEC もGEC もスピードが違うぐらいで、同じようなものです。
FEC 設定における注意点
Catalyst2950スイッチのFECでは、最大8ポートの物理ポートを1つのグループに所属させることができます。グループは、最大で6グループ作成することができます。
グループ数とグループに所属させることができる物理ポート数は、機種によって違うので注意して下さい。また、グループに所属させる物理ポートの設定は、Duplex、SPEED、VLANなどあわせておく必要があります。
FECのチャネルモードについて
FEC には、次の3つのチャネルモードがあります。
- ON固定
- LACP(IEEE802.3ad)
- PAgP(Cisco独自)
機種によってはサポートされていないモードも存在するので注意してください。
異機種間接続は、トラブルの原因となるので、避けたいところですが、やむ得ず、他ベンダーとチャネルを組む場合は、IEEE標準の「LACP」もしくは「固定」を選択する必要があります。
チャネルが構成される前では、スイッチ間は、複数のケーブルで接続されるため、ループ構造になってしまいます。ループは、衝突など障害の原因になるので注意が必要です。FEC の設定を行った後、物理配線を行うようにして下さい。
Cisco独自の「PAgP」は、優れたチャネルモードです。相手側とネゴシエーションを取った後、パケットを転送するのでパケットのロスが少なくて済みます。