設置場所について

 無線ブロードバンドルータ(以下、無線ルータ)の設置場所ですが、FTTH回線であれば、光ファイバケーブルの引き込み口辺りになります。引き込み口からONU(光回線の終端装置)を経由して、LANケーブルを延長して家の好きな位置まで引き込むことも可能ですが、最近の無線ルータルータは、広い住宅も大丈夫なように電波がよく飛ぶ、電波出力強化機能がついています。

 電波が遠くまで届くので、設置場所に悩む必要は、そんなにないと思いますが、近くに障害物(壁や冷蔵庫)がない場所が候補です。設置する場所にもよりますが、1台設置するだけで1、2階や離れた部屋でも、かなり広い範囲で無線接続が可能になります。

接続機器について

 購入する無線LANルータには、有線LANのスイッチングHub部が4ポートぐらい付いているものがオススメです。NASやプリンタを接続と便利です。接続イメージは、下図のような感じです。

 モデム接続は必須です。ADSL回線、FTTH回線、CATV回線にしろモデムに接続しなければ、WANに接続することはできません。※FTTHの場合は、ONU(光回線の終端装置)といいます。無線ルータの有線部には、上の図のように、家族で共有で利用する機器や、メインパソコン、サーバ類を接続すると便利です。

 無線LANルータの周りには、家族で共有して使う機器を繋げておくと便利です。離れた場所に設置することも可能ですが、一箇所にかためて配置した方が後々、メンテナンスや運用管理する時に、あちこち移動しなくて楽です。

無線LANルータを設置した部屋のイメージは、下図のようになります。

電波がよく飛ぶ無線LANルータを使用しても、電波の届きにくい場所が出てくる場合がありあります。その場合は、次の方法で解決できます。

電波の死角への中継可能な中継器で対応する

  • 電波の死角への中継可能な中継器を使用する。
  • 通信距離をより伸長する外部アンテナを使用する。

 電波の弱い機器を利用している場合や、電波の届きにくい場所がある場合には、外部アンテナを接続すると、通信距離の延長や、電波の届かない死角エリアへの中継が可能になります。

 外部アンテナについては、購入する前にもっている無線LANルータや無線LANカードに接続できるか確認しておきましょう。メーカのホームページに行けば、確認できます。

外部アンテナには、「無指向性アンテナ」、「指向性アンテナ」があります。

無指向性アンテナ: 受信領域は水平方向360°あり、アンテナ部の角度を調整することによって水平向から上下方向に電波感度を変更することができます。2階建て住宅などに適しています。
指向性アンテナ: 特定方向に距離を伸ばしたい場合に最適な指向性アンテナです。

どの方向へ電波感度をよくしたいのかによって、選択する外部アンテナが変わってきます。

無線ルータの初期設定

 ネットワークの知識に自信がある方は、どんな製品を購入しても設定や対応ができると思います。しかし、最近の無線LANルータは、基本的な設定は、工場出荷状態で、ほとんど必要な設定が行われていますので、プロバイダーへの接続設定以外は行うことがないかもしれません。

 付属のソフトウェアや、HTTP接続してWeb画面から設定していくようになりますが、付属のマニュアルでは説明が少ないので、メーカーからマニュアルをダウンロードして設定するようになると思います。

 簡単設定機能が付いている無線ルータもあります。ネットワーク初心者の方は、この簡単設定機能が強い味方になってくれると思います。本体に付いているボタンを押すだけで自動的に判断して設定を行ってくれます。しかし、うまくいかない場合もあります。