VRRP(その2)
※Packet Tracer 8.1.1 では、VRRP をサポートしていないため、ここでは、実機で検証した内容を紹介します。
HSRPとVRRPは、よく似ています。まず、HSRPとVRRPの相違点について、簡単にまとめてみます。
※VRRPは、ベンダーによって実装に若干違いがあります。ここで、まとめていることは、あくまで参考程度にして下さい。
| 項目 | HSRP | VRRP |
| ルータ | Active、Standby | Master、Backup |
| プライオリティ | 100(デフォルト) | 100(デフォルト) |
| プライオリティの優先 | 大きい値 | 大きい値 |
| アドバタイズ | Hello UDPの1985番ポート | VRRP広告 IP上でプロトコル番号112 |
| アドバタイズ間隔 | 3秒 | 1秒 |
| ダウンとみなすまでの時間 | 10秒 | 約3秒 |
| マルチキャストアドレス | 224.0.0.2 | 224.0.0.18 |
| 仮想MACアドレス | 00-00-0C-07-AC-** | 00-00-5E-00-01-** |
| プリエンプト機能 | デフォルトでは無効 | デフォルトで有効 |
| インターフェイストラッキング | 「standby」コマンド内でトラッキングの対象するインターフェイスを指定する。 | 目的のインターフェイスでトラッキングの対象を指定する。 「track」コマンドを使用する。 |
HSRPの特徴については、「HSRP(二重化 その1)」~「Multiple HSRP その4」で解説しています。
VRRPの特徴については、VRRPを設定した後、検証していきます。
それでは、VRRPの仕組みと特徴が理解できたところで、VRRPを使用したネットワークを構築していきましょう。
使用するネットワークは、HSRPを構築する時に使用したのと同じ構成で、下の構成を使用します。

次の「VRRP(その3)」では、VRRPを設定していきます。
