DHCPv4の動作(その6)
ここでは、DHCPv4 サーバと同じサブネットにあるクライアントが、DHCPv4 アドレスを取得する際のやりとりを解説していきます。
DHCPサーバと同じサブネットにあるクライアントがある場合
ネットワークの構成が、下図のようにクライアントは、DHCPv4 サーバと同じサブネットに属しています。

このときの、クライアントとDHCPv4 サーバ間のやり取りは、下図のように行われます。

やり取りするパケットの送信元、宛先のアドレスは以下のようになります。
パケット | 送信元 MACアドレス | 宛先 MACアドレス | 送信元 IPアドレス | 宛先 IPアドレス |
DHCPDISCOVER | AAAA.AAAA.AAAA (クライアントの MACアドレス) | FFFF.FFFF.FFFF (ブロードキャスト) | 0.0.0.0 | 255.255.255.255 (ブロードキャスト) |
DHCPOFFER | BBBB.BBBB.BBBB (DHCPサーバの MACアドレス) | FFFF.FFFF.FFFF (ブロードキャスト) | 192.168.1.1 (DHCPサーバ) | 255.255.255.255 (ブロードキャスト) |
DHCPREQUEST | AAAA.AAAA.AAAA (クライアントの MACアドレス) | FFFF.FFFF.FFFF (ブロードキャスト) | 0.0.0.0 | 255.255.255.255 (ブロードキャスト) |
DHCPACK | BBBB.BBBB.BBBB (DHCPサーバの MACアドレス) | FFFF.FFFF.FFFF (ブロードキャスト) | 192.168.1.1 (DHCPサーバ) | 255.255.255.255 (ブロードキャスト) |
1.DHCP Discover
クライアントは、送信元アドレスとして、送信元MACアドレスに自分のMACアドレスを、IPv4アドレスを「0.0.0.0」を設定します。
宛先アドレスには、ブロードキャストアドレスとして、宛先MACアドレスに「FFFF.FFFF.FFFF」、宛先IPアドレスに、「255.255.255.255」を設定して、IPアドレスを割り当てるように要求を行います。
2.DHCP Offer
この要求を、DHCPv4サーバは受け取り、送信元に「このIPアドレスはどうですか?」という提案(DHCPOFFER)を送ります。
このとき、宛先アドレスがユニキャストではなく、ブロードキャストで送られます。宛先MACアドレスには、「FFFF.FFFF.FFFF」を宛先IPアドレスには、「255.255.255.255」となります。
3.DHCP Request
クライアントは、DHCPOFFERで受け取った提案で良ければ、「その情報を使わせて下さい」という申請(DHCP REQUEST)をブロードキャストします。
送信元アドレスとして、送信元MACアドレスに自分のMACアドレスを、IPアドレスを「0.0.0.0」を設定します。宛先アドレスには、ブロードキャストアドレスとして、宛先MACアドレスに「FFFF.FFFF.FFFF」、宛先IPアドレスに、「255.255.255.255」を設定して送信します。
4.DHCP ACK
DHCPサーバは、クライアントに承認(DHCP ACK)メッセージを送信します。
この時、宛先アドレスがユニキャストではなく、ブロードキャストで送られます。宛先MACアドレスには、「FFFF.FFFF.FFFF」を宛先IPアドレスには、「255.255.255.255」となります。