サイト間VPN(その1)
SDMでは、次のVPNが設定できるようになっています。
- サイト間VPN
- Easy VPNリモート
- Easy VPNサーバ
- ダイナミック マルチポイントVPN
- SSL VPN
ここでは、SDMを使用して、サイト間VPNの設定を行っていきます。
※サイト間VPNは、IOSが対応していなければ、設定することはできません。
VPNとは、インターネットを経由して構築される仮想的なプライベートネットワークのことです。このVPNを経由することによって、離れた拠点のLAN同士を、インターネット経由することによって、まるでLANで接続しているかのように接続することができます。
インターネットは、不特定多数の人が利用する公衆回線です。インターネット上に流れるデータは、盗聴される恐れがあります。そこで、インターネットVPNでは、IPsecを使用して、通信内容の暗号化を行い、機密性の高いデータを通信を可能にしています。
その為、機密を保持したまま、遠隔地のネットワーク同士をLANを接続することができます。
VPNの接続は、初心者にとって少々敷居の高い設定となるのですが、SDMを使用するとウィザード形式で、指示に従うことで簡単にVPNを設定することができます。
それでは、以下のネットワーク構成で、VPNを設定していきます。

SDMでルータを設定できるようにする
まずは、Router_A、Router_BをSDMで設定できるように設定していきます。
●Router_A
PC_A上からRouter_AをSDMで操作できるように設定します。
この作業は、CLIで行う必要があります。
Routerのグローバル設定モードから下の設定を流し込みます。
interface f0
ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
no shutdown
exit
ip http server
ip http secure-server
ip http authentication local
username cisco privilege 15 password 0 cisco
line vty 0 4
privilege level 15
login local
transport input telnet
exit
※ユーザアカウントは、ルータへ接続時に変更するように求められます。ここでは、ユーザ名に「ccnaccnp」をパスワードに「ccnaccnp」を設定するものとして、説明していきます。
これで、PC_A上からSDMでRouter_Aを管理できるようになります。
●Router_B
PC_B上からRouter_BをSDMで操作できるように設定します。
この作業は、CLIで行う必要があります。
Routerのグローバル設定モードから下の設定を流し込みます。
interface f0
ip address 192.168.2.1 255.255.255.0
no shutdown
exit
ip http server
ip http secure-server
ip http authentication local
username cisco privilege 15 password 0 cisco
line vty 0 4
privilege level 15
login local
transport input telnet
exit
※ユーザアカウントは、ルータへ接続時に変更するように求められます。ここでは、ユーザ名に「ccnaccnp」をパスワードに「ccnaccnp」を設定するものとして、説明していきます。
これで、PC_B上からSDMでRouter_Bを管理できるようになります。
基本設定
インターフェースへのIPアドレスの割り当て、ルータ名の変更は、省略します。
●インターフェイスの設定(その1)
●ルータの名前を変更する(hostname)
を参考にして下さい。
下準備ができたところで、VPNを設定していきます。
まずは、Router_A、Router_Bにデフォルトルートを設定していきます。
続きは、次の「サイト間VPN(その2)」で行います。