無線LAN：管理フレームのMACアドレス

無線LAN：管理フレームのMACアドレス

　管理フレームは、無線LAN（Wi-Fi）ネットワークの管理や制御に使用されるフレームです。これらのフレームは、無線LAN端末（クライアント）とアクセスポイント（AP）間での通信に使用されます。

管理フレームのMACアドレスフィールドには、以下の情報が含まれます。

1. 1つ目のMACアドレスフィールド（無線区間の宛先MACアドレス）
   　このフィールドには、管理フレームの宛先となる無線区間内のデバイス（アクセスポイントやクライアント）のMACアドレスが設定されます。管理フレームは、特定のデバイスに対して送信されることを示します。
2. 2つ目のMACアドレスフィールド（無線区間の送信元MACアドレス）
   　このフィールドには、管理フレームの送信元となる無線区間内のデバイス（アクセスポイントやクライアント）のMACアドレスが設定されます。管理フレームの送信元を識別するために使用されます。
3. 3つ目のMACアドレスフィールド（アクセスポイントのMACアドレス「BSSID」）
   　このフィールドには、管理フレームを送信するアクセスポイントのMACアドレス（BSSID）が設定されます。BSSID（Basic Service Set Identifier）は、特定のアクセスポイントを識別するための一意の識別子です。管理フレームは、アクセスポイントがネットワークの管理や制御を行うために使用される場合があります。

PC1 → アクセスポイント1

アクセスポイント1 → PC2

　管理フレームにはさまざまな種類があります。例えば、認証や関連付け、再関連付け、切断などのネットワークの管理やクライアントの制御に使用されるフレームがあります。これらのフレームは、無線LANの正常な動作やセキュリティの確保に重要な役割を果たしています。

　一方、ビーコンフレームはアクセスポイントからの定期的な信号で、ネットワークの存在を通知し、クライアントデバイスに接続情報やネットワークパラメータを提供するために使用されます。ビーコンフレームのMACアドレスフィールドでは、以下のようになります。

　1つ目のMACアドレスフィールド（ブロードキャストMACアドレス）：このフィールドには、ビーコンフレームをネットワーク内のすべてのクライアントデバイスに送信する必要があるため、ブロードキャストMACアドレス（ff:ff:ff:ff:ff:ff）が設定されます。これにより、ビーコンフレームがネットワーク内のすべてのデバイスに到達できるようになります。

　ビーコンフレームは、ネットワークの可視性を提供し、クライアントデバイスがネットワークに参加するための情報を提供する重要な役割を果たしています。