サニタイジング

サニタイジング

 サニタイジングとは、コンピュータシステムやソフトウェアのセキュリティ上の問題を解決するために、入力されたデータを無害化する処理を行うことを指します。これにより、悪意のあるコードや不正な入力による攻撃からシステムを保護することができます。

 具体的には、サニタイジングでは、不正な入力を検知し、それを排除することでシステムの安全性を確保します。例えば、ウェブアプリケーションでの入力フォームに対して、特殊文字やSQL文のような不正な入力を検知し、それを無効化することで、SQLインジェクション攻撃を防止することができます。

 サニタイジングには、入力データのバリデーション(検証)やエスケープ処理、入力データの正規化などの手法があります。バリデーションでは、入力されたデータが要件を満たしているかどうかを検証します。エスケープ処理では、不正な文字列を無害な文字列に変換することで攻撃を防ぎます。正規化は、入力データを特定の形式に整形することで、複数の表記方法から1つの正しい表記に変換することができます。

 サニタイジングは、セキュリティ上の脅威からシステムを守るために必要不可欠な技術であり、ソフトウェア開発やWebアプリケーションの設計などの分野で広く使われています。

サニタイジングには、以下のような種類があります。

  1. 入力データサニタイジング
     入力データサニタイジングは、Webアプリケーションなどの入力フォームに入力されたデータをサニタイズすることを指します。入力されたデータが正しいフォーマットであることを確認し、悪意のあるコードが含まれていないかどうかを検査し、必要に応じて不正なコードを削除することが含まれます。これにより、不正なコードを含むデータがシステムに入力されるのを防ぐことができます。
  2. 出力データサニタイジング
     出力データサニタイジングは、Webアプリケーションなどの出力フォームから出力されるデータをサニタイズすることを指します。これは、ユーザーが入力したデータが処理され、Webアプリケーションから出力される場合に必要です。出力されるデータが正しいフォーマットであることを確認し、不正なコードを含まないようにすることが含まれます。これにより、悪意のあるスクリプトを含むデータがWebページに表示されるのを防ぐことができます。
  3. コードサニタイジング
     コードサニタイジングは、アプリケーションのソースコード内の不正なコードを検出し、削除することを指します。これは、ユーザーがWebアプリケーションに不正なコードを送信しようとした場合に、それを検出して防ぐことができます。コードサニタイジングは、セキュリティホールを見つけるための手法の一つとしても使用されます。
  4. データベースサニタイジング
     データベースサニタイジングは、Webアプリケーションがデータベースからデータを取得する際に、不正なコードを含んでいないことを確認することを指します。これは、SQLインジェクション攻撃を防ぐために重要な手法です。データベースサニタイジングは、データベース内に保存されている情報を検査して、不正なコードを含むものがあれば削除することも含まれます。