シーケンシャルマルウェア

シーケンシャルマルウェア

 シーケンシャルマルウェアは、通常のマルウェアと同じように悪意のあるコードであり、その特徴は、攻撃を実行する前に時間に基づいた一連のステップを実行することです。つまり、特定のイベントが発生した場合にのみ攻撃が発動するのではなく、特定の一連のステップが順番に実行される必要があります。

シーケンシャルマルウェアは、通常、以下の手順で動作します。

  1. 感染
    悪意のあるプログラムがコンピュータに感染します。
  2. 稼働開始
    マルウェアが稼働し、自分自身を隠すためにさまざまな手段を使用します。
  3. コントロール
    攻撃者がコマンド&コントロール(C&C)サーバと通信し、攻撃を開始するようにマルウェアに指示を出します。
  4. ステージング
    攻撃者が、攻撃に必要な追加のマルウェアやツールをC&Cサーバからダウンロードすることがあります。
  5. マルウェアの準備
    攻撃者が、シーケンシャルマルウェアの準備を行い、次のステップに移るための信号を受け取るのを待ちます。
  6. 攻撃
    攻撃者が、マルウェアが順番に実行されるように指示し、最終的に攻撃を開始します。

 シーケンシャルマルウェアは、防御システムから検出されるのが困難であるため、攻撃者にとって非常に有利です。攻撃者は、シーケンシャルマルウェアの各ステップを調整することができ、防御システムが検知できないように設計することができます。したがって、防御するには、常に最新のセキュリティソフトウェアを使用し、システムにアップデートを定期的に適用する必要があります。また、異常なアクティビティを監視することが重要であり、シーケンシャルマルウェアの攻撃を検知することができます。

 シーケンシャルマルウェアは、複数の異なるマルウェアの組み合わせによって構成され、一連のステップを踏んで攻撃を行うマルウェアのことを指します。

 例えば、最初にターゲットのコンピュータに侵入するマルウェア(トロイの木馬)があり、それがユーザーのパスワードを収集するためにキーストロークロガーをダウンロードするように指示します。キーストロークロガーがインストールされたら、トロイの木馬はそれを使って収集されたパスワードを取得し、リモートサーバーに送信します。次に、トロイの木馬は、後続のマルウェアをダウンロードするためにバックドアを開くよう指示することができます。

 シーケンシャルマルウェアは、このように多数のマルウェアを組み合わせて攻撃を行うため、単独のマルウェアよりも複雑で、検出や対処が困難であることが特徴です。また、攻撃者はシーケンシャルマルウェアを使って、ターゲットのコンピュータからデータを盗む、スパムメールを送信する、DDoS攻撃を行うなどの悪意のある行為を行うことができます。