EIGRPの特徴

 EIGRP は、IGRP と同様に Cisco Systems が開発した独自のルーティングプロトコルで、ディスタンスベクタープロトコルとリンクステートプロトコルの特徴を併せ持つハイブリッド型のルーティングプロトコルです。

 IGRP と同様、自律システム(AS)内でルーティングアップデートを交換します。異なるASとはルーティングアップデートを交換しません。IGRP の最大ホップ数は 255ですが、EIGRP では最大ホップ数は224になっています。

 EIGRP では、経路を計算するメトリックとして、IGRP 同様に、「帯域幅」「遅延」「負荷」「信頼性」「MTU」の5つを使います。

メトリックの計算式は、以下になります。

メトリック=[K1×帯域幅 + (K2 × 帯域幅) ÷ (256 - 負荷) + (K3 × 遅延)] × [K5 ÷ (信頼度 + K4)]

係数であるK1~K5のデフォルト値は

K1=1,K2=0,K3=1,K4=0,K5=0

になっているので

メトリック = 帯域幅 + 遅延

になります。

K4=0,K5=0の場合、[K5 ÷ (信頼度 + K4)]は、計算されないようになっています。

EIGRP では、帯域幅と遅延が IGRP の256倍の値が使われます。

EIGRP の帯域幅 = (10,000,000 ÷ 帯域幅) × 256

EIGRP の遅延 = (遅延 ÷ 10) × 256

 計算式から分かるように、EIGRP と IGRP のメトリックは、256で乗除すれば、簡単に IGRP、EIGRP のメトリックに変換できそうなことが分かります。

 EIGRP と IGRP は、同じ Cisco Systems 独自のプロトコルで相性がよく、AS番号が一致していれば、自動的に、ルートを再配布してくれます。

上図の場合、Router_Bの場合下のように設定するだけで、自動的に IGRP、EIGRP 間でルート情報を再配布してくれます。

Router_B(config)#router igrp 1
Router_B(config-router)#network 172.17.0.0
Router_B(config-route)#exit
Router_B(config)#router eigrp 1
Router_B(config-router)#network 172.18.0.0

EIGRPは、IGRPとよく似た特徴を持っていますが、次の点がIGRPに比べて優れています。

  • VLSM(可変長サブネットマスク)に対応
  • CIDR(Classless Interdomain Routing)に対応
  • 複数のネットワーク層プロトコルに対応
  • より高速に収束する

 多くのルーティングプロトコルでは、TCPを使ってパケットを配送しますが、EIGRPでは、自前のトランスポート層プロトコルのRTP(Reliable Transport Protocol)を使ってパケットを配送します。

 EIGRP では、ルーティングテーブルの全体をアップデートするのではなく、部分的なアップデートを行っています。EIGRP のアップデートは、直接つながっているルータにだけアップデートを送るようになっています。ディスタンスベクタ型と同じようなアプローチをとるので、EIGRP は、「拡張ディスタンスベクタ型」とも呼ばれて