NTPリフレクション

NTPリフレクション

 NTPリフレクションは、ネットワーク上の攻撃手法の一種で、Network Time Protocol(NTP)を悪用したDoS攻撃に使われます。

 NTPは、コンピューター間で時刻同期を行うためのプロトコルであり、通常はUDPポート123番で実行されます。NTPリフレクション攻撃は、攻撃者が自分のIPアドレスを隠すために偽装された送信元IPアドレスを使用し、大量のNTPリクエストをネットワーク上の脆弱なNTPサーバーに送信することで行われます。この攻撃により、NTPサーバーは攻撃者に向けて大量の応答を送信するため、攻撃者が帯域幅やリソースを消費することができます。同時に、攻撃されたNTPサーバーはリソースの枯渇や過負荷に陥り、正規のユーザーのアクセスを妨げることがあります。

 NTPリフレクション攻撃は、攻撃者が複数の脆弱なNTPサーバーを検索し、それらのリストを使用して攻撃を行うため、規模が非常に大きくなる可能性があります。この攻撃に対する防御策としては、NTPサーバーのセキュリティ設定の強化や、DDoS攻撃に対する専門の防御ソリューションの利用などが挙げられます。