AWS:マルチアカウントの運用
AWS:マルチアカウントの運用
AWSのマルチアカウントの運用は、複数のAWSアカウントを管理し、それらを統一的に管理するためのアーキテクチャとプラクティスです。マルチアカウントの運用を採用することで、セキュリティ、リソース管理、コスト管理、組織のガバナンスなどの観点からメリットを享受することができます。以下に、マルチアカウントの運用に関する主な要素とメリットを解説します。
- マルチアカウントの要素
- ベースアカウント
マルチアカウントの基盤となるアカウントであり、組織全体の管理とセキュリティを担当します。セキュリティの設定や組織のポリシーの策定などが行われます。 - メンバーアカウント
ベースアカウントの下にある複数のアカウントであり、実際のリソースのデプロイや運用が行われます。各メンバーアカウントは個別にリソースを管理し、独自の設定や制御を行うことができます。
- ベースアカウント
- メリット
- セキュリティ強化
マルチアカウントの運用により、リソースを物理的・論理的に分離することができます。セキュリティ上のリスクや侵入の影響範囲を制限することができます。 - リソース管理
マルチアカウントの運用では、各アカウントごとにリソースを管理するため、リソースの可視性や制御が向上します。また、リソースのトラフィックや利用状況を個別にモニタリングすることも可能です。 - コスト管理
マルチアカウントの運用により、各アカウントごとにコストを管理できます。各アカウントに対して予算や請求アラームを設定し、コストの見積もりや分析を行うことができます。 - 組織のガバナンス
マルチアカウントの運用では、組織全体のポリシーやガバナンスの統一が容易になります。リソースの規制や権限の設定、ベストプラクティスの適用などを統一的に管理することができます。
- セキュリティ強化
- ベストプラクティス
- AWS Organizationsの利用
AWS Organizationsは、複数のAWSアカウントを統合的に管理するためのサービスです。組織単位でポリシーの適用やリソースの共有を行うことができます。 - 認証とアクセス管理
マルチアカウント環境では、組織全体のアクセス管理とアイデンティティ管理が重要です。AWS Identity and Access Management(IAM)を使用して、適切な権限とアクセス制御を実施します。 - ネットワーキング
VPCピアリングやAWS Transit Gatewayを活用して、異なるアカウント間でのネットワーク接続を確立します。これにより、セキュリティとネットワークの制御を強化します。
- AWS Organizationsの利用
マルチアカウントの運用は、大規模なAWS環境やセキュリティ要件の高い環境において特に有効です。適切な設計と管理により、組織全体のセキュリティと効率性を向上させることができます。