SHARP X1 Turbo Z

SHARP X1 Turbo Z

 SHARP X1 Turbo Zは、SHARPが1986年に発売したPC-SHARP X1 Turboシリーズの上位モデルです。X1 Turboの性能をさらに向上させ、新たな機能を追加したバージョンとなっています。

以下にX1 Turbo Zの主な特徴を解説します。

  1. ハードウェア
     X1 Turbo Zは、X1 Turboの性能を引き継いでいます。CPUにはZ80互換の8ビットプロセッサを搭載し、クロック速度は7.16MHzです。また、メモリ容量もX1 Turboと同様に256KBから1MBまで拡張可能でした。
  2. グラフィックス
     X1 Turbo Zは、高解像度モードでの表示能力を強化しています。X1 Turboの最大解像度が640×200ピクセルであったのに対し、X1 Turbo Zは1024×512ピクセルの高解像度モードをサポートしています。これにより、より詳細なグラフィックス表現が可能となりました。
  3. サウンド
     X1 Turbo Zは、音声再生機能を向上させています。FM音源チップとPSG(Programmable Sound Generator)に加えて、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)再生機能を搭載しています。これにより、より高品質な音楽や効果音の再生が可能となりました。
  4. ストレージ
     X1 Turbo Zは、フロッピーディスクドライブを標準搭載しており、ソフトウェアの読み込みや保存が行えます。また、一部のモデルではハードディスクドライブの接続が可能であり、大容量のデータストレージが可能となりました。
  5. インターフェース
     X1 Turbo Zは、さまざまなインターフェースを備えています。RS-232Cやプリンターポート、ジョイスティックポートなどがあり、周辺機器の接続が容易に行えます。さらに、拡張スロットも搭載されており、ユーザーがさまざまな拡張カードを追加することができます。

 X1 Turbo Zは、X1 Turboの性能を更に引き上げたことで、特にグラフィックスと音声の表現力が向上しました。このため、ゲームやマルチメディアアプリケーションの開発や楽しみにおいて、より高度な表現が可能となりました。

X1 Turbo Zは、日本のパソコン市場において高い評価を受け、その性能と機能の優れた面が多くのユーザーに支持されました。