無線LAN：インフラストラクチャモード

無線LAN：インフラストラクチャモード

　無線LAN（Wireless Local Area Network）のインフラストラクチャモードは、ワイヤレスネットワークを構築するための一般的なモードの一つです。このモードでは、ワイヤレスアクセスポイント（AP）を介して通信が行われます。以下で、インフラストラクチャモードについて詳しく解説します。

1. ワイヤレスアクセスポイント（AP）
   　インフラストラクチャモードでは、ワイヤレスアクセスポイントが中心的な役割を果たします。APは、有線LANと無線LANを接続する役割を担い、無線クライアントデバイスとの通信を仲介します。APは一般的にルータやスイッチと統合されており、インターネットへの接続や無線クライアントデバイスの管理を行います。
2. 無線区間の宛先MACアドレス
   　インフラストラクチャモードでは、データパケットの送信先MACアドレスが無線区間の宛先MACアドレスフィールドにセットされます。このアドレスは、パケットを特定の受信者に送信するために使用されます。
3. 無線区間の送信元IPドレス
   　データパケットには、送信元IPアドレスも含まれます。このフィールドには、パケットの送信元デバイスのIPアドレスがセットされます。IPアドレスは、ネットワーク上のデバイスを一意に識別するために使用されます。
4. 無線LANの送信元MACアドレスや宛先MACアドレス
   　データパケットには、無線LANの送信元MACアドレスや宛先MACアドレスも含まれます。これらのアドレスは、無線LAN内で通信するデバイスを特定するために使用されます。

PC1 → アクセスポイント

アクセスポイント → PC2

　インフラストラクチャモードでは、ワイヤレスクライアントデバイスはワイヤレスアクセスポイントに接続し、APを介して通信を行います。データパケットは、ワイヤレスクライアントデバイスからワイヤレスアクセスポイントに送信され、APはパケットを受け取り、有線LAN上の他のデバイスやインターネットに転送します。同様に、ワイヤレスアクセスポイントからのパケットは、宛先MACアドレスを使用して適切なワイヤレスクライアントデバイスに送信されます。

　インフラストラクチャモードは、一般的な無線LAN環境で使用されるモードであり、複数のデバイスがワイヤレスネットワークを共有する際に有用です。このモードでは、ワイヤレスアクセスポイントを介して通信が行われるため、範囲の拡大やネットワークの管理が容易になります。