AWS Snowball

AWS Snowball

 AWS Snowballは、大量のデータを高速かつセキュアにAWSクラウドに移行するための物理的なデバイスです。通常、ネットワーク経由で大量のデータをアップロードする場合には、帯域幅やネットワークの制約により時間がかかることがあります。そこで、AWS Snowballは、データをローカルで高速に蓄積し、それをAWSへシッピングすることで、データ移行の効率化を図るために使用されます。

AWS Snowballは、以下の主な特徴を備えています。

  1. データの蓄積
     Snowballデバイスは、物理的なハードウェアストレージであり、通常はテラバイト(TB)単位のデータを格納できます。データをローカルで蓄積することにより、ネットワーク経由での転送に比べて高速にデータを集めることができます。
  2. セキュリティ
     Snowballデバイスは、AES 256ビット暗号化を使用してデータを保護します。また、デバイス自体もタムパープルーフであり、セキュアな物理的な輸送を保証します。
  3. ネットワーク接続不要
     データをSnowballデバイスに蓄積した後、AWSのリージョンに対してデバイスを送り返すことで、データをAWSクラウドにアップロードします。ネットワーク接続が不要なため、制約のある環境でも使用することができます。
  4. データ移行の効率化
     Snowballデバイスを使用することで、大量のデータを効率的にAWSクラウドに移行できます。デバイスの利用により、大規模なデータセットの移行やバックアップを迅速かつ簡単に実施することができます。
  5. Snowball EdgeとSnowmobile
     AWS Snowballには、さらに高度な機能を備えたバリエーションがあります。Snowball Edgeは、デバイス自体にコンピューティングパワーを持ち、オンプレミスのアプリケーション実行やエッジコンピューティングに使用できます。Snowmobileは、大量のペタバイト(PB)スケールのデータセンター移行をサポートするトレーラーベースのデバイスです。

 AWS Snowballは、大規模なデータ移行やバックアッププロセスを容易にするための便利なツールであり、ネットワーク制約やセキュリティ要件のある環境で特に有用です。