10GBASE-SR(IEEE802.3ae)

10GBASE-SR(IEEE802.3ae)

 10GBASE-SRは、IEEE 802.3ae標準で定義されている10ギガビットイーサネットのファイバ光ケーブル規格です。以下で詳細に説明します。

10GBASE-SR
  • 伝送速度: 10 Gbps(10ギガビットイーサネット)
  • 媒体: マルチモードファイバ(主に50マイクロメートルまたは62.5マイクロメートルのコア直径を持つ)
  • 波長: 850 nm(近赤外域)
  • 伝送距離: 最大300メートル(50マイクロメートルのマルチモードファイバ)または最大33メートル(62.5マイクロメートルのマルチモードファイバ)

 10GBASE-SRは、光ファイバケーブルを使用して短距離の高速データ通信を行うための規格です。マルチモードファイバを使用するため、コア直径が比較的大きく光信号が複数の伝送モードで伝播します。

10GBASE-SRの特徴は以下の通りです:

  • マルチモードファイバを使用するため、光ファイバケーブルのコストが比較的低く、取り扱いも容易です。
  • 850 nmの波長を使用するため、安価な光トランシーバが利用可能です。
  • 最大300メートルの伝送距離を提供するため、データセンターやキャンパスネットワークなどの近距離通信に適しています。
  • 高いデータ転送速度をサポートするため、大容量データの高速伝送が可能です。

 注意点として、10GBASE-SRはマルチモードファイバを使用するため、伝送距離には制約があります。より長い伝送距離が必要な場合は、シングルモードファイバを使用する10GBASE-LRなどの他の規格が適しています。また、マルチモードファイバの規格は10GBASE-SR以外にもあり、適切な選択はネットワーク要件や予算に基づいて行われる必要があります。