ローカルストレージ

ローカルストレージ

 ローカルストレージは、Webブラウザ内にデータを保存するための仕組みであり、主にクライアントサイドのWebアプリケーションで利用されます。ローカルストレージは、キーと値のペアで構成され、JavaScriptを使用して簡単にアクセスできます。

 ローカルストレージは、Webブラウザが提供するWeb Storage APIを使用して操作されます。Web Storage APIには、localStorageとsessionStorageの2種類のストレージオブジェクトがあります。localStorageは、ブラウザのタブやウィンドウが閉じられてもデータが保持され、永続的なストレージとして使用されます。一方、sessionStorageは、セッション終了時にデータが削除されるため、一時的なストレージとして使用されます。

 ローカルストレージは、クッキーと比較して多くのデータを保存でき、サーバーにデータを送信する必要がないため、処理速度が速くなります。また、ローカルストレージは、JavaScriptを使用して簡単に読み書きできるため、Webアプリケーションの開発に役立ちます。

 しかし、ローカルストレージに保存されたデータは、ユーザーが直接アクセスして変更することができるため、セキュリティ上の懸念があります。そのため、重要なデータを保存する場合は、適切な暗号化や認証を実施する必要があります。

 一般的には、ローカルストレージは、クライアントサイドのWebアプリケーションで、ユーザーのプロファイル情報や設定、キャッシュデータなどを保存するために使用されます。例えば、Webメールサービスでは、ユーザーのメールアカウント情報や、既読・未読の情報などをローカルストレージに保存しておくことで、Webブラウザを閉じても、再度ログインしなくてもメールを確認できるようにします。

ローカルストレージは、以下のような主な特徴を持っています。

  1. クライアント側にデータを保存する
     ローカルストレージは、ブラウザのクライアント側にデータを保存するため、サーバーへのリクエストが発生しないため、データのやり取りがサーバー側で発生する場合に比べ、応答速度が高速になります。
  2. 5MB以上のデータを保存できる
     ローカルストレージには、一般的に5MB以上のデータを保存できます。ただし、データの保存上限はブラウザによって異なるため、注意が必要です。
  3. オフライン状態でもデータを利用できる
     ローカルストレージに保存されたデータは、オフライン状態でも利用できます。つまり、一度取得したデータをローカルストレージに保存することで、ネットワーク接続がなくても、保存されたデータを取得できます。
  4. クッキーと異なり、サーバーに自動的に送信されない
     ローカルストレージに保存されたデータは、サーバーに自動的に送信されません。つまり、プライバシーの観点から、クッキーよりもセキュリティが高いと言えます。
  5. JavaScriptを使用してデータを操作できる
     ローカルストレージに保存されたデータは、JavaScriptを使用して、読み取りや書き込み、削除、変更などの操作が可能です。このため、Webアプリケーションにおいて、データの一時的な保存や永続的な保存に利用されることが多いです。