WPA2

WPA2

 WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)は、無線LANネットワークのセキュリティを強化するためのプロトコルであり、WPAの改良版です。WPA2は、AES(Advanced Encryption Standard)暗号化方式を採用しており、より高度なセキュリティを提供します。

WPA2は、次の2つの暗号化方式をサポートしています。

  1. AES-CCMP(Advanced Encryption Standard-Counter with CBC-MAC Protocol): AES-CCMPは、暗号化と認証を同時に行うことができる暗号化方式です。AES-CCMPは、暗号鍵を交換するための4-way handshakeプロトコルを使用し、データの完全性を保証するためにCBC-MAC(Cipher Block Chaining-Message Authentication Code)を使用します。
  2. TKIP(Temporal Key Integrity Protocol): WPA2は、互換性のためにWPAのTKIPもサポートしています。しかし、TKIPはWPAに比べて脆弱性があり、安全性が低いため、AES-CCMPを使用することが推奨されています。

 WPA2には、802.1X認証と呼ばれる高度な認証方式もサポートされています。この方式は、各ユーザーに一意の認証情報を割り当て、その認証情報を使用してネットワークに接続することを許可します。これにより、ユーザーごとにアクセス制御を設定することができます。

 WPA2は、現在では一般的なWi-Fiネットワークで使用されるセキュリティプロトコルであり、重要な情報を扱う企業や組織でも使用されています。ただし、WPA2にも攻撃に対する脆弱性があるため、定期的なアップデートやパスワードの変更など、適切なセキュリティ対策が必要です。