RTO

RTO

 ネットワークにおいて、RTO (Retransmission TimeOut) とは、通信路上でパケットが正常に到着しなかった場合に、再送信するまでの待ち時間を指します。TCP/IPプロトコルでは、送信側がデータを送信した後、相手側からACK(Acknowledgment)パケットを受信するまでの時間を計測し、その時間の約2倍をRTOとします。つまり、ACKパケットを受信しなかった場合、RTO時間が経過するまでにACKが届かなかったとみなし、再送信を行います。

 RTOは通信路の状態によって変化します。通信路が混雑していたり、ネットワーク障害が発生していたりすると、パケットの送信と受信にかかる時間が長くなるため、RTOを長く設定する必要があります。一方、通信路が安定している場合はRTOを短く設定することができます。

 RTOは通信品質を向上させるために重要な役割を果たしますが、設定値が大きすぎると通信速度が低下するため、最適な値を設定することが必要です。通常は、ネットワークの状況やユーザーの使用状況などを継続的に監視し、RTOの値を調整することが行われます。