IEEE 802.3

2023年3月4日 2023年3月4日

puchi-engineer

　IEEE 802.3は、有線LANにおけるイーサネット規格の一つです。この規格は、データリンク層における物理的な通信手順やフレーム構造を定めており、イーサネットを利用する機器間でのデータの送受信を規定しています。

IEEE 802.3では、以下のような特徴があります。

伝送速度：IEEE 802.3は、最大10Gbpsの高速伝送が可能です。また、規格によって異なる伝送速度が定められており、10Mbps、100Mbps、1Gbps、10Gbpsなどがあります。
フレーム構造：IEEE 802.3では、データを転送する際に、フレームと呼ばれる単位で処理します。フレームには、ヘッダー、ペイロード、フッターの3つの部分が含まれており、ヘッダーには宛先MACアドレスや送信元MACアドレスなどが、フッターにはエラーチェック用の情報が含まれています。
媒体アクセス制御：IEEE 802.3では、複数の機器が同時にネットワークにアクセスしようとした場合に競合が発生することがあります。このため、媒体アクセス制御と呼ばれる仕組みが導入されており、競合が発生した場合には一定時間待機することでアクセスを制御します。
フレームサイズ：IEEE 802.3では、フレームの最大サイズが定められており、一般的にはMTU（Maximum Transmission Unit）と呼ばれます。MTUには、ヘッダーやフッターなどのオーバヘッドも含まれており、MTUが大きいほど、1回の伝送で送信できるデータ量が増えます。

　IEEE 802.3は、イーサネットを利用する多くの機器で採用されており、LANにおける基本的な通信プロトコルとなっています。また、高速化やセキュリティ強化などの要求に応じて、IEEE 802.3の改訂版や関連規格が策定されています。