IEEE 802.3af

IEEE 802.3af

 IEEE 802.3afは、Power over Ethernet (PoE)の規格の一つで、イーサネットケーブルを通じて電力供給を行うことができます。具体的には、データ通信と同じイーサネットケーブルを使用して、最大15.4Wまでの電力を供給することができます。

IEEE 802.3afでは、以下のような特徴があります。

  1. 電力供給:IEEE 802.3afでは、PD(Powered Device)と呼ばれる機器に対して、最大15.4Wまでの電力を供給することができます。PDは、IP電話機、セキュリティカメラ、ワイヤレスアクセスポイントなどの機器に利用されます。
  2. 電力管理:IEEE 802.3afでは、PSE(Power Sourcing Equipment)と呼ばれる供給側機器が、電力供給を制御することができます。また、PD側にも電力管理機能が必要であり、必要な電力を要求することができます。
  3. フレーム構造:IEEE 802.3afでは、電力供給に必要な情報を含む「PDディスカバリパケット」が定義されています。このパケットは、PD側からPSE側に送信されることで、電力供給のための情報交換が行われます。
  4. 互換性:IEEE 802.3afでは、既存のイーサネットケーブルを使用して、PoE対応機器に電力供給することができます。また、PD側には、IEEE 802.3afに対応した受け取り機能が必要です。

 IEEE 802.3afは、現在では一般的に利用されており、ビルディングオートメーションやVoIPシステムなど、多くの分野で利用されています。また、IEEE 802.3af以降には、IEEE 802.3atやIEEE 802.3btなどの改訂版が策定され、電力供給能力の向上や、PDへの電力供給方法の拡張が行われています。