CAB(Change Advisory Board)

 Change Advisory Board(CAB)は、ITサービスマネジメントにおいて、変更管理プロセスの一環として組織内で設立される委員会です。CABは、情報システムの変更の承認、管理、調整を行い、変更に伴うリスクを最小限に抑え、システムの可用性や品質を確保するための役割を担います。

 CABは、組織内の専門家から構成され、情報システムに関する技術的な専門知識やビジネスのニーズに関する洞察を持つメンバーが参加します。CABは、変更の提案、レビュー、承認、計画、実施、監視、レポートのプロセスを実行し、変更に関する意思決定を支援するためのフォーラムとして機能します。

CABの主な役割は以下の通りです。

  1. 変更の提案、レビュー、承認、計画、実施、監視、レポートを管理する。
  2. 変更に関する情報を収集し、分析し、評価する。
  3. 変更に伴うリスクや影響を評価し、変更に関する決定を下す。
  4. 変更に対する承認を与えるかどうかを決定する。
  5. 変更の計画と実装に関するガイドラインを提供する。
  6. 変更の完了後、監視とレポートを行い、問題があれば是正措置を実施する。

 CABは、変更管理プロセスにおいて重要な役割を果たしており、ITサービスの可用性や品質を確保するために必要不可欠な組織です。CABがシステムの変更を監視し、変更がシステムに与える影響を正確に評価することで、システムの安定性を確保し、組織の業務継続性を確保することができます。

CAB(Certificate Authority/Browser Forum)

 CAB(Certificate Authority/Browser Forum)は、デジタル証明書を発行する認証局(Certificate Authority, CA)と、デジタル証明書を扱うブラウザベンダー(Webブラウザーの開発者やベンダー)などが参加するフォーラムです。

 CABは、デジタル証明書の発行と使用に関するガイドラインや基準を策定しています。これらのガイドラインには、デジタル証明書の信頼性や安全性を確保するためのルールが含まれています。

 CABは、デジタル証明書の発行に関する基準を設定することで、証明書の信頼性を高めることを目的としています。また、CABは、Webブラウザーの開発者やベンダーと協力して、Webブラウザーのセキュリティ機能を向上させるためにも活動しています。

 CABのガイドラインには、デジタル証明書の発行における認証局の設備やプロセスに関する要件、証明書の署名アルゴリズムに関する要件、証明書の有効期間に関する要件、証明書の更新に関する要件などが含まれています。これらの要件を満たしている認証局から発行されたデジタル証明書は、Webブラウザーによって信頼されるとみなされます。

 CABは、Webブラウザーと認証局との協力により、インターネット上での通信のセキュリティを向上させることを目的としています。CABのガイドラインに従ってデジタル証明書を発行することで、Webサイトのセキュリティを確保し、ユーザーのプライバシーや個人情報を守ることができます。