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ルート再配送(redistribute)

ルート再配送(redistribute)

下図を見て下さい。RIPとOSPFでネットワークが構築されています。

このネットワーク構成において

R1 ・・・ RIPを設定
R2 ・・・ RIP、OSPFを設定
R3 ・・・ OSPFを設定

各ルータのルーティング設定を上のように行った場合

・RIP側に所属するR1は、OSPFネットワーク内のルート情報を学習できるのでしょうか?
・OSPF側に所属するR3、RIPネットワーク内のルート情報を学習できるのでしょうか?

R2は、RIP、OSPFネ ットワークに接続しています。

・R2は、R1に OSPFルートを配布するのでしょうか?
・R2は、R3に RIPルートを配布するのでしょうか?

 特に何も設定しなければ、異なるルーティングプロセス間でルート情報がやり取りされることはありません。

ということは

・RIP側に所属するR1は、OSPFネットワーク内のルート情報を知らされません。
・OSPF側に所属するR2は、RIPネットワーク内のルート情報を知らされません。

そもそも、ルーティングプロトコルが違えば、メトリックも違いますし、アルゴリズムも違います。

考え方の違うネットワーク間でルート情報がやり取りされれば、混乱する原因になりかねません。

 そこで、デフォルトでは、異なるルーティングプロセス間でルートの情報は、やり取りしないようになっています。

※IGRPとEIGRPは、自動で再配送を行います。

再配送を行うには

 あるルーティングプロセスのルートを別のルーティングプロセスに配送するには、再配送の設定が必要です。

R2は、RIPネットワーク、OSPFネットワークに接続しています。

R3にRIP、OSPFを設定を行えば

R2は、RIPにより、「172.16.0.0/16」を学習します。

同様に

R2は、OSPFにより、「172.19.0.0/16」を学習します。

R2のルーティングテーブルには、次のルートが追加されることになります。

R 172.16.0.0/16 via R1
O 172.19.0.0/16 via R3

この学習したルートを

・RIPにより学習したルート「172.16.0.0/16」をOSPFへ
・OSPFにより学習したルート「172.19.0.0/16」をRIPへ

再配送させることで異なるルーティングプロセス間でルート情報をやり取りできるようになります。

ルータに再配送を設定するには、「redistribute」コマンドを使用します。

 再配送の設定については、次の「ルート再配送(再配送の設定)」で解説します。ルート再配送では、シードメトリックの値が重要になってきます。

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