ポーリング/セレクティング方式

ポーリング/セレクティング方式

 ネットワークにおいて、複数のデバイスが通信を行う際には、データの送受信方法について考慮する必要があります。その中で、ポーリング方式とセレクティング方式は、データの送受信方法の一つです。

 ポーリング方式は、通信するデバイスが互いにデータを送信する前に、先に相手がデータを受信可能かどうかを確認する方法です。データの受信可能性を確認する方法には、定期的な照会(ポーリング)を行う方法や、データが到着したことを通知する割り込み信号を送る方法があります。この方式では、データの送受信に伴う競合やデータの重複が発生することはありませんが、通信量が多い場合には、データを待ち合わせるための時間が発生し、通信効率が低下することがあります。

 一方、セレクティング方式は、通信するデバイスが相手の受信準備が整った際に、データを送信する方法です。この方式では、データの送信準備が整った時点で即座にデータを送信できるため、通信効率が高くなります。ただし、通信が複数のデバイスで同時に発生する場合には、データの競合が発生することがあり、データの重複やデータの欠落などの問題が発生することがあります。

 ポーリング方式とセレクティング方式は、どちらも一長一短があります。通信量が多い場合にはポーリング方式が有効であり、通信量が少ない場合にはセレクティング方式が有効であることが多いです。しかし、最近では、より高速な通信を実現するために、ポーリング方式とセレクティング方式を組み合わせたハイブリッド方式が用いられることもあります。

 ハイブリッド方式では、通信量が多い場合にはポーリング方式を、通信量が少ない場合にはセレクティング方式を使うことで、通信効率を最適化します。また、競合が発生する場合には再送信することで、データの欠落を防ぐこともできます。

 ポーリング方式とセレクティング方式は、ネットワークにおいて重要な役割を果たしています。例えば、コンピュータネットワークにおいては、データを送信する際にポーリング方式が使われることが多く、また、リアルタイム通信を行う際にはセレクティング方式が使われることが多いです。

 さらに、ネットワークにおけるデータの送受信方法は、通信プロトコルによっても異なります。例えば、TCP/IPプロトコルでは、データの送信時に確認応答を行うことで、データの信頼性を高めることができます。一方、UDPプロトコルでは、確認応答を行わずにデータを送信するため、通信速度を重視する場合に使われることがあります。

 ネットワークにおけるデータの送受信方法には、様々な技術やプロトコルが存在します。それらを適切に組み合わせることで、高速かつ信頼性の高い通信を実現することができます。