フォワードプロキシ
フォワードプロキシ
ネットワークにおいて、フォワードプロキシ(Forward Proxy)は、クライアントからのリクエストを代理で受け取り、インターネット側のサーバーに転送する中継役を担うプロキシサーバーの一種です。
一般的に、クライアントがインターネットにアクセスする際には、クライアントの端末から直接サーバーに接続するのではなく、フォワードプロキシサーバーを経由してサーバーに接続します。クライアントがリクエストしたコンテンツは、フォワードプロキシサーバーがキャッシュに保存することができます。次回同じコンテンツがリクエストされた場合、フォワードプロキシサーバーはキャッシュからコンテンツを返すことができ、ネットワーク帯域幅を節約することができます。
また、フォワードプロキシサーバーは、企業や学校などの組織において、インターネットへのアクセスを制限するために使用されることがあります。フォワードプロキシサーバーは、アクセス制限設定を行うことができ、例えば、特定のウェブサイトやウェブサービスへのアクセスを禁止したり、社員が必要としないウェブサイトへのアクセスを制限することができます。
フォワードプロキシサーバーは、以下のような利点があります。
- キャッシュによる高速化:フォワードプロキシサーバーは、リクエストされたコンテンツをキャッシュに保存することができ、次回同じコンテンツがリクエストされた場合には、キャッシュから返すことができるため、レスポンス時間を短縮することができます。
- セキュリティの強化:フォワードプロキシサーバーは、アクセス制限設定を行うことができるため、不正アクセスやウイルス感染などのリスクを軽減することができます。
- プライバシー保護:フォワードプロキシサーバーは、リクエスト元のIPアドレスを隠すことができ、ユーザーのプライバシーを保護することができます。
一方、
フォワードプロキシサーバーの欠点としては、以下のようなものがあります。
- シングルポイント・オブ・フェイラー
フォワードプロキシサーバーが故障した場合、ユーザーはサービスにアクセスできなくなります。 - キャッシュの不備
フォワードプロキシサーバーがキャッシュしたコンテンツが古い場合、正しいコンテンツが返されないことがあります。 - SSL/TLS通信の問題
フォワードプロキシサーバーがSSL/TLS通信を解読する場合、中間者攻撃によるセキュリティリスクがあることがあります。 - コンテンツの検査の制限
フォワードプロキシサーバーがリクエストを処理する際に、コンテンツを検査することができますが、暗号化された通信では内容を解読することができず、検査できないことがあります。
代表的なフォワードプロキシサーバーには、SquidやNGINXなどがあります。