VPCピアリング

VPCピアリング

 VPCピアリング(VPC Peering)は、AWSにおける仮想プライベートクラウド(VPC)間でのプライベートネットワーク接続を確立するための機能です。VPCピアリングを使用すると、異なるVPC間でのトラフィックをセキュアにルーティングし、AWSリソースを効果的に統合できます。以下では、VPCピアリングの主な特徴と利点、設定方法について詳しく解説します。

  1. 特徴と利点
    • プライベートネットワーク接続
       VPCピアリングは、異なるVPC間のトラフィックをプライベートにルーティングします。インターネットを経由せずに、セキュアかつ高速な通信が可能です。
    • リージョン間の接続
       VPCピアリングは、同じリージョン内だけでなく、異なるAWSリージョン間でも構築できます。これにより、グローバルなネットワークアーキテクチャを実現できます。
    • ネットワークトラフィックの共有
       ピアリングされたVPC間では、ネットワークトラフィックを簡単に共有できます。これにより、異なるVPC間でのリソース共有やマイクロサービスアーキテクチャの構築が容易になります。
  2. VPCピアリングの設定方法
    • ピアリング接続の作成
       ピアリング接続は、両方のVPCのオーナーによって作成および承認される必要があります。ピアリング接続の作成時に、ピアリングするVPCのCIDRブロックを指定します。
    • ルートテーブルの設定
       ピアリング接続を作成した後、各VPCのルートテーブルにピアリングルートを追加する必要があります。これにより、ピアリングされたVPC間のトラフィックがルーティングされます。
    • セキュリティグループの設定
       ピアリング接続を介してのトラフィックを制御するために、セキュリティグループを適切に設定することも重要です。

 VPCピアリングは、異なるVPC間のネットワーク接続を簡単に確立するための強力な機能です。これにより、複数のVPC間でのリソース共有、アプリケーションの分離、セキュリティポリシーの適用など、さまざまなネットワークアーキテクチャを柔軟に構築できます。