オンプレミス:AWS
オンプレミス
AWSにおけるオンプレミス(On-Premises)は、クラウドコンピューティングの代わりに、自社のデータセンターやオンサイトのインフラストラクチャでアプリケーションやサービスを運用することを指します。以下に、AWSにおけるオンプレミスの利点と考慮すべき要素について説明します。
利点
- データの完全な制御
オンプレミス環境では、データとシステムが組織の物理的な場所にあるため、データの完全な制御が可能です。特定のセキュリティ要件や規制への適合性が求められる場合には、オンプレミス環境が適していることがあります。 - ネットワークの制御
オンプレミス環境では、ネットワークの構成と管理に完全な制御ができます。セキュリティ、パフォーマンス、帯域幅の制御など、組織のニーズに合わせてネットワークを最適化できます。 - 専用リソース
オンプレミス環境では、ハードウェアリソースが組織の専用であり、他のテナントと共有する必要がありません。これにより、リソースのパフォーマンスやセキュリティに対するコントロールが高まります。
考慮すべき要素
- インフラストラクチャの管理負荷
オンプレミス環境では、ハードウェアの調達、設置、設定、保守、アップグレードなどのタスクが組織によって行われるため、管理の負荷が高くなります。 - キャパシティのスケーリング
オンプレミス環境では、需要の変動に応じてインフラストラクチャをスケーリングするために、予測や計画が必要です。需要の急増や急減に柔軟に対応することが難しくなる場合があります。 - コスト
オンプレミス環境では、ハードウェアの調達や保守、電力、冷却などのコストが発生します。クラウドコンピューティングと比較して、初期投資やランニングコストが高くなることがあります。
AWSでは、オンプレミス環境とのハイブリッドアプローチを取ることも可能です。AWS Outpostsと呼ばれるサービスを使用して、オンプレミス環境とAWSクラウドを統合することができます。これにより、データやアプリケーションをクラウドとオンプレミスの間で柔軟に移動したり、ハイブリッドな機能を活用したりすることができます。
オンプレミス環境かクラウド環境かを選択する際には、組織のニーズ、予算、セキュリティ要件、管理リソースなどを総合的に考慮する必要があります。