ロボティクス:協働ロボット

ロボティクス:協働ロボット

 協働ロボットは、人間とロボットが安全かつ効果的に共同作業を行うためのロボット技術です。従来の産業用ロボットは、固定された作業スペースで自動的に作業を行っていましたが、協働ロボットでは人間との共同作業を可能にするために、安全性や柔軟性が重視されています。

協働ロボットは、以下の特徴を持っています。

  1. 安全な接触
     協働ロボットは、人間との接触が予想される作業環境で作業を行います。そのため、安全性を確保するためのセンサーや制御システムを搭載しています。例えば、力覚センサーを使って接触を検知し、ロボットの動作を停止させることができます。
  2. 協調動作
     協働ロボットは、人間との協力や協調動作を行うことができます。人間の動作を認識し、その動作に合わせてロボットの動作を制御することが可能です。これにより、人間とロボットが共同で作業を行うことができます。
  3. 柔軟性と汎用性
     協働ロボットは、柔軟に様々な作業に対応することができます。プログラミングやセンサーの活用により、異なる作業に対応することが可能です。また、人間の操作や指示に応じて即座に作業を変更することもできます。
  4. 教示型プログラミング
     協働ロボットは、従来の専門知識を持つ技術者がプログラムを作成する必要がなく、一般の作業者が直感的に操作や動作指示を行うことができる教示型プログラミングが可能です。これにより、作業者がロボットを容易に制御できるようになります。

 協働ロボットは、工場や倉庫などでの物流や組み立て作業、医療や介護などの人間の補助や支援、危険な環境での作業など、さまざまな場面で活用されています。人間とロボットが協力し合うことで、作業の効率化や安全性の向上、人手不足の解消などのメリットが期待されています。