ブロック暗号

ブロック暗号

 DES(Data Encryption Standard)は、ブロック暗号の一種で、1977年にアメリカ合衆国の国家安全保障局(NSA)によって開発され、暗号化のための標準化されたアルゴリズムとして広く採用されました。

 DESは、64ビットの平文ブロックを入力として受け取り、56ビットのキーを用いて暗号化処理を行います。具体的には、まず、56ビットのキーを7つの8ビットのブロックに分割し、それぞれをシフトや転置などの操作を経て48ビットのブロックに変換します。その後、64ビットの平文ブロックを取り込み、IP置換によってブロックを分割し、左半分と右半分に分けます。この2つの半分のブロックを交互に処理し、16回のラウンド処理を繰り返します。ラウンド処理では、右半分のブロックを拡張・置換し、その結果にキーをXORしてS-boxによる変換を行います。これにより、右半分のブロックと左半分のブロックをXORして入れ替えます。この処理を16回繰り返し、最後に左右を入れ替えて暗号文を出力することで、64ビットの暗号化データを生成します。

 DESは暗号化処理が単純で高速である一方、56ビットのキー長が弱点とされ、1990年代後半には暗号解読の技術が進歩したため、より強固な暗号方式が求められるようになりました。そのため、現在では、AES(Advanced Encryption Standard)など、より強固な暗号方式が主流となっています。

 DESはブロック暗号の一種であり、64ビットのブロックを処理することができます。64ビットの平文ブロックを56ビットの鍵を用いて暗号化することができます。DESはフェイストンネットワークと呼ばれる構造を持っており、ブロックサイズと鍵長が固定されているため、現在では安全性が低いとされています。

 DESは、平文ブロックを16ラウンドの処理で暗号化します。これには、初期置換、ラウンド処理、および最終置換が含まれます。DESには、鍵のスケジューリングアルゴリズムがあり、鍵から各ラウンドで使用する鍵が生成されます。

 DESの欠点は、鍵長が56ビットであることです。これは現在のコンピュータの処理能力により短時間で総当たり攻撃が可能となっているため、安全性が低いとされています。そのため、より安全な暗号化方式であるAESが代替として広く使われています。