弾力性の実装

弾力性の実装

AWS クラウドプラクティショナー 問題集Ⅰ|完全無料&徹底解説

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 AWSにおける弾力性(Elastic)は、リソースの自動スケーリング、ロードバランシング、フェイルオーバー、および自動復旧の機能によって実装されています。

 まず、自動スケーリングにより、AWSユーザーは、アプリケーションの負荷に応じてコンピューティングリソースを自動的に増減させることができます。AWS Auto Scalingを使用することで、CPU使用率、メモリ使用率、ネットワークトラフィックなどの指標に基づいて、自動的にEC2インスタンスを起動またはシャットダウンできます。

 次に、ロードバランシングにより、複数のEC2インスタンスに負荷を分散することができます。AWS Elastic Load Balancingを使用することで、HTTP、HTTPS、TCPなどのさまざまなプロトコルをサポートし、リクエストの分散、健康状態のチェック、自動スケーリングの統合などの機能を提供します。

 また、フェイルオーバーにより、AWSユーザーは、障害が発生した場合に自動的に別のリージョンやアベイラビリティーゾーンに切り替えることができます。AWS Route 53を使用することで、DNSレコードの変更、ヘルスチェック、自動フェイルオーバーなどの機能を提供します。

 最後に、自動復旧により、AWSユーザーは、障害が発生した場合に自動的にリカバリーすることができます。AWS CloudWatchを使用することで、EC2インスタンス、EBSボリューム、RDSデータベースなどのリソースに対して、アラーム、監視、自動アクションの設定が可能です。

 これらの機能により、AWSユーザーは、アプリケーションの負荷や障害に応じて、自動的にリソースをスケールアップ/ダウン、負荷を分散、障害を自動回復することができます。これにより、アプリケーションの可用性、信頼性、およびパフォーマンスが向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上します。

 さらに、AWSでは、異なるコンポーネントを分離することで、弾力性を向上させる設計原理を採用しています。これにより、単一障害点(Single Point of Failure)を排除し、ユーザーに高い可用性を提供することができます。

 たとえば、AWSでは、アプリケーションのフロントエンドとバックエンドを分離し、それぞれを別々のEC2インスタンスで実行することが推奨されています。フロントエンドには、Webサーバー、ロードバランサー、CDNなどが含まれ、バックエンドには、データベース、アプリケーションサーバー、キューなどが含まれます。

 このように、異なるコンポーネントを分離することで、各コンポーネントを独立してスケールアップ/ダウン、フェイルオーバー、アップグレードすることができます。また、分離することで、異なるコンポーネントを異なるサービスとして扱うことができ、それぞれのサービスを個別に管理することができます。

 この設計原理により、AWSユーザーは、高可用性、高信頼性、高パフォーマンスを実現しながら、アプリケーションの弾力性を向上させることができます。