サービスライフサイクル

サービスライフサイクル

 サービスライフサイクルは、サービスを設計・提供するためのフレームワークであり、ITIL (IT Infrastructure Library)の中核的なコンセプトの一つです。サービスライフサイクルは、以下の5つのフェーズで構成されています。

  1. サービス戦略 (Service Strategy) サービスを提供するためのビジネス上の目的や価値、顧客ニーズの特定や競合分析を行い、サービス戦略を策定するフェーズです。
  2. サービス設計 (Service Design) サービス戦略に基づいて、サービスの設計を行うフェーズです。このフェーズでは、サービスの仕様や要件、サービスレベル目標 (SLA)、コスト、セキュリティ、可用性などが設計されます。
  3. サービス移行 (Service Transition) サービス設計に基づいて、実際にサービスを導入するためのフェーズです。このフェーズでは、サービスを開発し、テストし、リリースし、トレーニングを実施し、変更管理を行います。
  4. サービス運用 (Service Operation) サービスを提供するための日常的な活動を管理するフェーズです。このフェーズでは、サービスのモニタリング、問題管理、イベント管理、リクエスト管理、アクセス管理、データベース管理、インシデント管理などが実施されます。
  5. サービス改善 (Continual Service Improvement) サービスを改善するためのフェーズです。このフェーズでは、サービスを定期的に監視し、改善の機会を特定し、問題を修正し、サービスの品質や効率を向上させるための改善活動を実施します。

 サービスライフサイクルは、ITILの実践において、サービスを適切に設計し、提供するためのプロセスを整理するために使用されます。これにより、顧客ニーズに合わせた高品質なサービスを提供することができます。