TCPの再送機能

TCPの再送機能

 TCPは信頼性の高いプロトコルであり、データの送信時には再送機能が備わっています。再送機能は、データが正常に受信されなかった場合に、再度送信することでデータの到達を保証します。

TCPの再送機能は、以下のような状況で動作します。

  1. データが一定時間内にACKを受信しなかった場合 TCPは、送信したデータに対するACKを一定時間内に受信しなかった場合、データが失われたと判断して再送します。再送時間は、RTT(ラウンドトリップタイム)やRTTの変動幅などを考慮して決定されます。
  2. データが受信側で欠落した場合 TCPは、送信したデータが受信側で欠落している場合、受信側から再送要求が送信されます。送信側は、再送要求を受信すると、再度データを送信します。
  3. その他の状況 TCPは、その他の状況でも再送機能を使うことがあります。たとえば、パケットの順序が入れ替わった場合や、受信ウィンドウが小さい場合などです。

 TCPの再送機能により、データの到達率が高くなり、信頼性の高い通信が実現されます。ただし、過剰な再送によりネットワークの混雑を引き起こす可能性があるため、適切な再送時間や再送回数の設定が重要です。