MMF

MMF

 ネットワークのMMF(Multi-Mode Fiber)は、光ファイバーの一種で、複数のモード(光の伝播モード)を使用して光信号を伝送する技術です。MMFは、短距離通信に適した光ファイバーで、100mから500mの距離をカバーすることができます。

 MMFは、コア径が大きく、直径が50μm〜100μmであり、光の伝搬角度が多数存在するため、光の伝播モードも多数存在します。このため、MMFは、シングルモードファイバー(SMF)と比較して伝送距離が短く、伝送速度も遅くなります。

 MMFは、主にLAN、キャンパスネットワーク、データセンター内部など、短距離通信に使用されます。例えば、企業内の異なるフロアや建物をつなぐ際に、MMFが使用されることがあります。

 また、MMFには、850nm波長のLED光源やVCSEL(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser)光源が使用されます。VCSELは、低コストで高速伝送が可能であり、特に光ファイバーを使用したショートリンクやデータセンター内部の通信に適しています。

 MMFは、高速で信頼性が高く、光ファイバーの利点を活かすことができます。しかし、伝送距離が限られているため、遠距離通信には向いていません。