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演習ファイルのダウンロード

 ネットワークの構成を Packet Tracer で一から設定していくのは大変かと思います。「ダウンロード」から演習で使用するファイルのダウンロードができます。ファイルは、McAfee インターネットセキュリティでウイルスチェックをしておりますが、ダウンロードは自己責任でお願いいたします。

Tunnel(ipv6ipの設定)

 tunnelインターフェイスは、リモートにあるネットワーク機器同士をあたかも直結しているかのように見せる論理インターフェイスです。

 ここでは、tunnel のモードを「ipv6ip」を指定して tunnelインターフェイスを作成し、IPv6パケットをIPv4でカプセル化することで、IPv6パケットをIPv4ネットワークを介して、リモートのIPv6ネットワークと通信できるように設定していきます。

 Packet tracerでは、R1ルータ、R2ルータのリモートネットワークの定義に、ルータのスタティックルートの出口インターフェイスとしてtunnelインターフェイスが使用できないため、無理やりIPv6 RIPで通信できるように設定しています。「ipv6rip」のカプセル化を確認していただけたらと思います。

ネットワークは、下図の構成になります。ルータは、Cisco1841ルータを使用します。

基本設定

 まずは、ホスト名やIPv4アドレス、ルーティングなどの基本設定を行います。ルーティングプロトコルには、IPv6 RIP を設定します。各ルータの設定は以下のとおりです。

●R1ルータ

Router>enable
Router#conf t
Router(config)#hostname R1
R1(config)#ipv6 unicast-routing
R1(config)#ipv6 router rip RIPng
R1(config-rtr)#exit
R1(config)#int f0/0
R1(config-if)#ipv6 enable
R1(config-if)#ipv6 address 2001:1::1/64
R1(config-if)#ipv6 address fe80::1 link-local
R1(config-if)#ipv6 rip RIPng enable
R1(config-if)#no shutdown
R1(config-if)#int f0/1
R1(config-if)#ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
R1(config-if)#no shutdown
R1(config-if)#end
R1#copy run start

●R2ルータ

Router>enable
Router#conf t
Router(config)#hostname R2
R2(config)#ipv6 unicast-routing
R2(config)#ipv6 router rip RIPng
R2(config-rtr)#exit
R2(config)#int f0/0
R2(config-if)#ipv6 enable
R2(config-if)#ipv6 address 2004:1::1/64
R2(config-if)#ipv6 address fe80::1 link-local
R2(config-if)#ipv6 rip RIPng enable
R2(config-if)#no shutdown
R2(config-if)#int f0/1
R2(config-if)#ip address 192.168.1.2 255.255.255.0
R2(config-if)#no shutdown
R2(config-if)#end
R2#copy run start

Tunnel ipv6ip の設定

R1ルータとR3ルータ間にipv6ipによるトンネルを設定します。

●R1ルータ

R1(config-if)#int tunnel 0
R1(config-if)#ipv6 enable
R1(config-if)#tunnel mode ipv6ip
R1(config-if)#ipv6 address 2003:1::1/64
R1(config-if)#ipv6 rip RIPng enable
R1(config-if)#tunnel destination 192.168.1.2
R1(config-if)#tunnel source f0/1
R1(config-if)#end
R1#copy run start

●R2ルータ

R2(config-if)#int tunnel 0
R2(config-if)#ipv6 enable
R2(config-if)#tunnel mode ipv6ip
R2(config-if)#ipv6 address 2003:1::2/64
R2(config-if)#ipv6 rip RIPng enable
R2(config-if)#tunnel destination 192.168.1.1
R2(config-if)#tunnel source f0/1
R2(config-if)#exit
R2(config)#end
R2#copy run start

これで、ipv6ipによるトンネルの設定は完了です。

次の「Tunnel(ipv6ipの検証)」で ipv6ip によるトンネルを検証していきます。

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