フレームリレーとは
フレームリレーは、通信回線の品質が高くなった背景から、X.25 という規格から誤り訂正手順を簡略化し、高速化を図った通信方式で、データリンク層で動作します。エラーチェックはTCPなどの上位層のプロトコルに任せています。フレームリレーでは、64Kbps~数Mbps以上の通信が利用可能です。
フレームリレーでは、複数のユーザが物理回線を共有して通信するパケット交換方式で通信します。複数のVC(Virtual Circuit:バーチャルサーキット)と呼ばれる論理的な回線を、1つの物理回線上で共有させています。
VCには、PVC(相手先固定接続)とSVC(相手先選択接続)の2種類があり、専用線のように使えるPVCが、一般的に使われています。

VCは、DLCI 番号で識別されます。この番号には、グローバル DLCI とローカル DLCI の2種類があり、一般的には、ローカル DLCI が使用されいます。
ローカル DLCI は、ローカルにおいてだけ意味を持ちます。つまり DTE と DCE 間のでのみ意味をもつことになります。フレームリレー網を経由して通信するには、ルータにフレームリレーマップを持たせる必要があります。
<Router_Aのフレームリレーマップ>
IPアドレス | DLCI |
192.168.1.2 | 100 |
172.16.1.2 | 300 |
●Inverse ARP
Inverse ARPをサポートしていないルータでは、手動でフレームリレーマップを作成する必要があります。
次の「フレームリレー網を含むネットワークの構築」では、フレームリレーの演習では欠かせないフレームリレーシミュレータの作り方を紹介します。