AS番号の割り当て

 インターネットを分割して、小さくしたものがASです。このAS管理するために番号が割り当てられています。この番号のことをAS番号(ASN: AS Number)言います。

 この番号が、重複されインターネット上に複数あった場合、どうでしょうか。ASを識別することが困難になりますよね。

そこで、AS番号は、IANA により、割り当てられ、IPアドレスと共に管理されるようになっています。

 AS番号は、ブロック単位で、地域のインターネットレジストリ(RIR)に割り当てられます。AS番号を取得するには、その地域を管轄している RIR もしくは、国別インターネットレジストリで所定の手続きを行って、番号を取得するようになっています。

 ASの最も一般的な例はISPで、ほとんどの企業や個人は、ISP を通じてインターネットに接続しています。ISP は、自身のネットワークルートをだけでなく、接続している全ての企業や顧客ネットワークへのルートを管理しています。

範囲名称適用箇所
1~64,511グローバルAS番号インターネット上で使用する。
64,512~65,535プライベートAS番号組織の内部でのみ使用する。

 AS番号は、IGRP、EIGRP、BGP などのルーティングプロトコルを行うのに使用されています。特に BGP においては、インターネット上のルーティングを行うための主要ルーティングプロトコルとなっており、ユニークな AS番号が必要です。

 AS内部で使用するAS番号は、プライベートAS番号を使う必要がありますが、AS が、インターネットの一部になっておらず、組織内部で閉じているのであれば、プライベートAS番号を気にせず、自由に AS番号を使用することができます。

 上記で説明したように、AS番号は、16ビット(2バイト)の整数の番号であるため、現在のように世界中を張り巡らされたインターネットのような巨大ネットワークでは、人口の増加、需要の増加のため、近い将来、枯渇の恐れがあります。

 そこで、AS番号は、32ビット(4バイト)オクテット(32ビット)に拡張されています。ただし、全てのネットワークが4オクテットのAS番号に対応しているわけではありません。そのため、32ビットのAS番号に未対応のルータとも通信が行えるような仕組みが用意されています。

 次の「AS番号を指定するルーティングプロトコル」では、AS番号を指定して設定を行うルーティングプロトコルを紹介します。

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