OSPFを設定するコマンド

ここでは、YAHAMAルータでOSPFネットワークを構築していきます。

まず、OSPFの設定で使用するコマンドを紹介していきます。

◆OSPFを有効にする

OSPFを有効にするには、「ospf use」コマンドを使用します

 いずれかのインタフェースに、セカンダリアドレスを割り当てた場合、OSPF を使用することはできません。

# ospf use <use>

[設定値及び初期値]

●use
[設定値] :

設定値説明
onOSPFを使用する
offOSPFを使用しない

[初期値] : off

OSPFによる経路の優先度設定

 OSPFの経路の優先度を指定するには「ospf preference」で設定します。優先度は、1以上の数値で指定し、数字が大きい程、優先度が高いと評価されます。

 OSPFやRIPなど複数のプロトコルで得られた経路がある場合、優先度が高いルーティングプロトコルで学習された経路が採用されるようになっています。OSPFのデフォルトの優先度は、「2000」です。

# ospf preference <preference>

[設定値及び初期値]

●preference
[設定値] : OSPF による経路の優先度(1以上の数値)
[初期値] : 2000

OSPFのルータID設定

 特にルータIDを指定しない場合は、LAN インタフェースの中でインタフェースの若いものから順にサーチして、プライマリIPアドレスが付いているインタフェースのIPアドレスをルータID とします。

インタフェースは、以下の順番でサーチされます。

LAN1 → LAN2 → ... → LANn → ...

 例えば、LAN1に「192.168.1.1/24」、LAN2に「192.168.2.1/24」を割り当てている場合のルータIDは、「192.168.1.1」となります。
※何度が試しましたが、初めに見つけたIPアドレスがルータIDとなるみたいです。マニュアル等に詳しい説明がないため、自信はありませんが管理人は、このように理解しています。

OSPFのルーターIDを指定するには、「ospf router id」コマンドを使用します。

# ospf router id <router-id>

[設定値及び初期値]

●router_id
[設定値] : IPアドレス

【補足】

 通常「ospf router id」コマンドでは、インタフェースに割り当てているIPアドレスをルータIDとして設定します。インタフェースに割り当てていない、IPアドレスを指定することもできますが通常は、このような設定は行いません。

 YAMAHA RTルータでは、インタフェースがダウンして、インタフェースに割り当てられたIPアドレスへ、たとえ到達できないとしても、他のインタフェースから通達できるものとしています。

 そのため、Ciscoルータでは、ダウンすることのないループバックアドレスにルータIDとしてのIPアドレスを割り当てるというテクニックをYAMAHAルータでは、使用しません。
※マニュアル等に詳しい説明がないため、自信はありませんが管理人は、このように理解しています。

OSPFエリア設定

OSPFエリアを指定するには、「ospf area」コマンドで設定します。

# ospf area <area>

[設定値及び初期値]

●area
[設定値] :

設定値説明
backboneバックボーンエリア
IPアドレス表記 (0.0.0.0 は不可 )非バックボーンエリア

◆指定インタフェースのOSPFエリア設定

 指定したインタフェースの属するOSPFエリアを設定するには、「ip <interface> ospf area <area>」コマンドで指定します。

# ip <interface> ospf area <area>

[設定値及び初期値]

●interface
[設定値] : LAN インタフェース名、LOOPBACK インタフェース名

●area
[設定値] :

設定値説明
backboneバックボーンエリア
1以上の数値非バックボーンエリア
IP アドレス表記 (0.0.0.0 は不可 )非バックボーンエリア

[初期値] : インタフェースは、OSPFエリアに属していない。

OSPFの有効設定

 OSPF 関係の設定を有効にする。OSPF 関係の設定を変更したら、設定を保存して、ルータを再起動するか、あるいは、「ospf configure refresh」コマンドを実行しなければなりません。

# ospf configure refresh

OSPFの設定

ここから、OSPFネットワークを設定していきます。

ネットワーク構成は、下図の通りです。

●RAの設定

RAルータの設定は、下の通りです。

# console prompt RA
RA# ip lan1 address 192.168.1.1/24
RA# ip lan2 address 192.168.2.1/24
RA# ospf use on
RA# ospf area backbone
RA# ip lan1 ospf area backbone
RA# ip lan2 ospf area backbone
RA# ospf configure refresh

●RBの設定

RBルータの設定は、下の通りです。

# console prompt RB
RB# ip lan1 address 192.168.3.1/24
RB# ip lan2 address 192.168.2.2/24
RB# ospf use on
RB# ospf area backbone
RB# ip lan1 ospf area backbone
RB# ip lan2 ospf area backbone
RB# ospf configure refresh

ルーティングテーブルの表示

IPのルーティングテーブル(経路情報テーブル)を表示するには、「show ip route」を使用します。

RAのルーティングテーブルを表示します。

●「show ip route」コマンドの出力

RA# show ip route
宛先ネットワーク    ゲートウェイ     インタフェース  種別  付加情報
192.168.1.0/24      192.168.1.1            LAN1  implicit
192.168.2.0/24      192.168.2.1            LAN2  implicit
192.168.3.0/24      192.168.2.2            LAN2      OSPF     cost=2

OSPFにより学習したルートが追加されていることが確認できます。

RBのルーティングテーブルを表示します。

●「show ip route」コマンドの出力

RB# show ip route
宛先ネットワーク    ゲートウェイ     インタフェース  種別  付加情報
192.168.1.0/24      192.168.2.1            LAN2      OSPF     cost=2
192.168.2.0/24      192.168.2.2            LAN2  implicit
192.168.3.0/24      192.168.3.1            LAN1  implicit

OSPFにより学習したルートが追加されていることが確認できます。

PC1からPC2にPingを行います。

Pingは、成功します。

次の「OSPF確認コマンド」では、OSPFの確認コマンドについて、紹介していきます。