オートネゴシエーションの仕組み(その3)
1000BASE-Tの場合
1000BASE-Tでは、オートネゴシエーションが義務付けれれています。
接続時にFLP(Fast Link Pulse)に自分がサポートできる通信モード情報を付加して、お互いに送信し合うことで、お互いがサポートする通信モードで、最も優先順位が高いモードに設定します。

優先順位は、下表のとおりです。
優先順位 | 通信モード |
1 | 1000BASE-T 全2重 |
2 | 1000BASE-T 半2重 |
3 | 100BASE-T2 全2重 |
4 | 100BASE-TX 全2重 |
5 | 100BASE-T2 半2重 |
6 | 100BASE-T4 半2重 |
7 | 100BASE-TX 半2重 |
8 | 10BASE-T 全2重 |
9 | 10BASE-T 半2重 |
自分が、1000BASE-Tで、相手が10BASE-Tや100BASE-TXの場合は、NLPやアイドル信号を送信することで下位互換性を実現しています。
オートネゴシエーションの注意事項
ここまでで、述べてきたようにオートネゴシエーションでは、設定の組み合わせによって不具合が生じる場合があります。これらの不具合を避けるためには、以下のような設定を心がけておく必要があります。
- 片側がオートネゴシエーションモードの場合、もう片側もオートネゴシエーションモードにする。
- 片側が固定モードに設定した場合は、もう片側も固定モードで同じ回線速度と通信モードにする。
ただし、ここまでで、説明したことは、必ずそうなるとは限りません。ベンダーの実装によっては、たとえ相手先の設定で問題が生じる組み合わせの設定であっても最適なモードとなり通信が行える場合もあります。
しかし、問題が生じる組み合わせは、トラブルの原因となるため、基本的には上記の設定を心がけておきましょう。