ポリシーベースルーティング(送信元 その1)

 標準的なルーティングでは、宛先への最短パスに基づいてルーティングが行われます。ポリシーベースルーティングでは、管理者がルーティング処理に関して、送信元アドレスやトラフィックタイプなどに基づいて関与することができます。

ここでは、送信元IPベースによるポリシーベースルーティングの設定を行っていきます。

 ポリシーベースルーティングを有効にするには、対象となるトラフィックが入ってくるルータの入力インターフェイスにポリシーを適用します。

ポリシーベースルーティングの設定手順

  1. 対象となるトラフィックをACLで指定する。
  2. ルートマップでポリシーを作成する。
  3. インターフェイスにポリシーを適用させる。

ポリシーを適用させるインターフェイス上で以下のコマンドを入力します。

Router(config-if)#ip policy route-map name

name: ルートマップの名前

まず、下のネットワークを構築します。

Router_A、Router_Bでは、ルーティングプロトコルの設定は行いません。これには理由があります。

理由については、こちら「ポリシーベースルーティング(設定ミス例)」で紹介しています。

Router_Bにおいて、デフォルトルートを設定します。

Router(config)#ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 Serial0/1

Router_Aから発信するトラフィックの戻りは、下の経路を通るようにしておきます。