BGP(ORIGINアトリビュート)
ORIGIN属性は、経路情報の生成元を表します。以下の3つの値がありあります。
| IGP | 経路情報をAS内から学習したことを示す。 |
| EGP | 経路情報をEGPから学習したことを示す。 |
| Incomplete | 経路情報をIGP,EGP外から学習したことを示す。再配布された経路が該当します。 |
優先度の高い順に
IGP(高い) > EGP > Incomplete(低い)
ORIGIN属性は、BGPテーブルで確認することができます。
確認するには、「show ip bgp」コマンドで確認できます。
ここでは、BGPテーブルで、「IGP」、「EGP」、「Incomplete」がどのように表示されるのかを確認してゆきます。
まずは、「IGP」、「EGP」がどのように表示されるのかを確認します。
使用するネットワークは、「BGP(コンフェデレーションの設定)」で構築したネットワークです。

Router_BのBGPテーブルを確認すると以下のように表示されます。
●Router_BのBGPテーブル
Router_B#show ip bgp
BGP table version is 4, local router ID is 172.19.0.1
Status codes: s suppressed, d damped, h history, * valid, > best, i - internal
Origin codes: i - IGP, e - EGP, ? - incomplete
Network Next Hop Metric LocPrf Weight Path
*>i10.10.10.0/24 172.19.0.2 0 100 0 i
*> 20.20.20.0/24 172.17.0.2 0 100 0 (65001) i
* 30.30.30.0/24 172.17.0.2 0 100 0 (65001) 200 i
*> 172.16.0.1 0 0 200 i
「 i 」と表示されているのが、「IGP」です。通常、networkコマンドで定義したルートが 「 i 」 で表示されます。
レガシーなEGP経由で学習した経路には「 e 」と表示されます。基本的に「 e 」の表示は、ありません。
次に、「Incomplete」がどのように表示されるのかを確認します。
使用するネットワークは、「BGPルートの生成(IGPから再配送 その2)」で構築したネットワークです。

Router_CのBGPテーブルを表示してみます。
Router_C#show ip bgp
BGP table version is 5, local router ID is 172.18.0.1
Status codes: s suppressed, d damped, h history, * valid, > best, i - internal
Origin codes: i - IGP, e - EGP, ? - incomplete
Network Next Hop Metric LocPrf Weight Path
*> 10.0.0.0 172.17.0.1 2195456 0 100 ?
*> 20.20.20.0/24 0.0.0.0 0 32768 ?
*> 172.16.0.0 172.17.0.1 0 0 100 ?
*> 172.17.0.0 0.0.0.0 0 32768 ?
「 ? 」と表示されています。ORIGINアトリビュートから経路情報をIGP,EGP以外から学習したことが分かります
基本的には、ORIGIN属性はこの属性を変更しないでアドバタイズされますが、ルートマップを使用することによって、強制的にその属性を変更することも可能です。
