VRRPを設定するコマンド
ここでは、VRRPを設定するコマンドを紹介していきます。
インタフェースのVRRPの設定
# ip interface vrrp vrid ip_address [priority=priority] [preempt=preempt] [auth=auth] [advertise-interval=time1] [downinterval=time2]
【設定値及び初期値】
●interface
設定値: LAN インタフェース名
●vrid
設定値: VRRP グループ ID (1..255)
●ip_address
設定値: 仮想ルーターの IP アドレス
●priority
設定値: 優先度 (1..254)
初期値: 100
●preempt: プリエンプトモード
設定値:
・on
・off
初期値: on
●auth
設定値: テキスト認証文字列(8文字以内)
●time1
設定値: VRRP広告の送信間隔(秒)
初期値: 1
●time2
設定値: マスターがダウンしたと判定するまでの時間(秒)
初期値: 3
【説明】
同じVRRPグループに所属するルータの間では、VRIDおよび仮想ルータのIPアドレスを一致させておく。authパラメータを指定しない場合には、認証なしとして動作する。
time1およびtime2パラメータで、マスターがVRRP広告を送信する間隔と、バックアップがそれを監視してダウンと判定するまでの時間を指定する。
priorityおよびpreemptパラメータの設定は、仮想ルータのIP アドレスとして自分自身に付与されているアドレスを指定している場合には無視される。この場合、優先度は最高の255となり、常にプリエンプトモードで動作する。
◆シャットダウントリガの設定
# ip interface vrrp shutdown trigger vrid interface
# ip interface vrrp shutdown trigger vrid pp peer_num [dlci=dlci]
# ip interface vrrp shutdown trigger vrid route network [nexthop]
【設定値及び初期値】
●interface
設定値: LANインタフェース名
●vrid
設定値: VRRPグループID (1..255)
●peer_num
設定値: 相手先情報番号
●dlci
設定値: DLCI番号
●network
設定値:
・ネットワークアドレス
・IP アドレス/マスク長
・default
●nexthop
設定値:
・インタフェース名
・IP アドレス
【説明】
VRRPグループでマスタールータとして動作している場合に、指定した条件によってシャットダウンすることを定義する。
形式 | 説明 |
LANインタフェース形式 | 指定したLANインタフェースのリンクが落ちるか、あるいはlan keepaliveでダウンが検知すると、シャットダウンする。 |
pp形式 | 指定した相手先情報番号に該当する回線で通信できなくなった場合にシャットダウンする。ケーブルが抜けるなどレイヤ1が落ちた場合など。 |
route形式 | 指定した経路が経路テーブルに存在しないか、nexthopで指定したインタフェースもしくはIPアドレスで指定するゲートウェイに向いていない場合に、シャットダウンする。nexthopを省略した場合には、経路がどのような先を向いていても存在する限りはシャットダウンしない。 |