QoSを設定するコマンド

 優先制御と帯域制御の機能は、インターフェイスに入力されたパケットの順序を入れ換えて別のインターフェイスに出力します。これらの機能を使用しない場合には、パケットは入力した順番に処理されます。

 優先制御は、クラス分けしたキューに優先順位をつけ、まず高位のキューのパケットを出力し、そのキューが空になると次の順位のキューのパケットを出力する、という処理を行います。

 帯域制御は、クラス分けしたキューをラウンドロビン方式で監視しますが、監視頻度に差を与えてキューごとに利用できる帯域に差をつけます。

 クラスは、「queue class filter」コマンドにより、パケットのフィルタリングと同様な定義でパケットを分類します。優先制御、帯域制御で使用可能なクラスは以下の通りです。

モデル優先制御で使用可能なクラス帯域制御で使用可能なクラス
RTX30001~161~100
上記以外の機種1~41~16

クラスは番号が大きいほど優先順位が高くなります。

 パケットの処理アルゴリズムは、「queue interface type」コマンドにより、優先制御、帯域制御、単純FIFOの中から選択します。これはインターフェイスごとに選択することができます。

インターフェイス速度の設定

# speed interface speed
# speed pp speed

【設定値及び初期値】

●interface
設定値 : LAN インターフェイス名、WAN インターフェイス名

●speed
設定値 : インターフェイス速度 (bit/s)
初期値 : 0(PP インターフェイスの場合 )

【説明】
 指定したインターフェイスに対して、インターフェイスの速度を設定します。帯域制御でCBQを利用する際は、パラメータ計算に用いられるので、物理的な速度と一致している必要がある。その場合、MPにより動的に回線速度が変動する場合などは、最低限の速度に設定しておく。

speed パラメータの後ろに'k'または、'M'をつけると、それぞれ kbit/s、Mbit/s として扱われます。

クラス分けのためのフィルタ設定

# queue class filter num class1[/class2] [cos=cos] ip src_addr [dest_addr [protocol [src_port [dest_port]]]]

【設定値及び初期値】

●num
設定値 : クラスフィルタの識別番号

●class1
設定値 :

設定値説明
1..100 (RTX3000)クラス
1..16 (上記以外)
precedence 転送するパケットのTOSフィールドのprecedence(0-7)に応じてクラス(1-8)を分けて優先制御もしくはシェーピング、Dynamic Traffic ControlやCBQによる帯域制御を行います。
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