※注意 ここの記事では、Server2003の設定画面で説明しておりますが、基本的にWindows系のServerでは、同様に設定を行っていきます。
DHCPサーバの構築(Server2003)
サーバは、手軽に設定できるという点から、「Windows Server 2003」がお勧めです。もちろん、Linuxで構築してもかまいません。
DHCPサーバを構築(Windows Server 2003)
コントロールパネルから、「Windowsコンポーネントの追加と削除」をクリックします。

「Widowsコンポーネントウィザード」が起動します。
「ネットワークサービス」を選択して、「詳細」ボタンをクリックします。

「動的ホスト構成プロトコル(DHCP)」を選択して「OK」ボタンをクリックします。

次へを押して、インストールを開始します。

インストールが完了すると「コンピュータの管理」でDHCPサーバの設定が行えるようになります。

スコープの設定
利用するネットワークの環境に合わせて、リースするIPアドレスを定義します。複数のセグメントに対してIPアドレスの払い出しを行うには、セグメントの数だけスコープを作成する必要があります。
例えば、下の表のように定義する手順を説明してゆきます。
設定パラメータ | スコープ1 | スコープ2 | スコープ3 |
デフォルトゲートウェイ | 192.168.1.254 | 192.168.2.254 | 192.168.3.254 |
プライマリーDNSサーバ | 192.168.1.254 | 192.168.1.254 | 192.168.1.254 |
サブネットマスク | 255.255.255.0 | 255.255.255.0 | 255.255.255.0 |
リース時間 | 7,200 | 7,200 | 7,200 |
リースの範囲 | 192.168.1.100 ~ 192.168.1.200 | 192.168.2.100 ~ 192.168.2.200 | 192.168.3.100 ~ 192.168.3.200 |
プールを作成する際は、プールの範囲が各種サーバやルータなどのネットワークデバイスに割り振ったIPアドレスと重複しないように注意して下さい。プール範囲と重なるようであれば、リースの除外の設定を設定します。
リースの除外は、ウィザードの中でも設定できますし、スコープの設定した後でも作成したスコープのアドレスプールで設定できます。ちなみに「除外の追加」は、下図のとおりです。

それでは、早速スコープを作成してゆきましょう。
「DHCP」を右クリックして新しいスコープを作成します。

後は、ウィザードに任せて設定していきましょう。

DNSやルーター(デフォルトゲートウェイ)の設定もスコープごとに設定できますが、これらのオプションは、ほとんどの場合、どのスコープでも共通のオプションになります。
共通のパラメータは、「サーバオプション」設定すると楽です。
「サーバオプション」は、共通オプションを割り当てます。 全てのスコープがここに設定したオプションを継承します。ただし、スコープで設定したオプションについては、スコープで設定したオプションが有効になります。

スコープの設定が全て完了したら、スコープの状態が「アクティブ」になっているか確認しておきましょう。

DHCPのオプションは、非常に多く、DHCP機能を持ったルータやL3SWなどに設定するのは、少々面倒なのですが、「Windows Server 2003」を使えば、上のように簡単にGUIで設定できます。