デフォルトルート

 ルータは、パケットの宛先IPアドレスとルーティングテーブルを照合して、一致するエントリが見つからないと、パケットを転送することができないと判断して破棄してしまいます。

 しかし、デフォルトルートを設定していると、ルーティングテーブル上に一致するエントリがない場合でも、デフォルトルートにパケットを中継するようになります。

 ちなみに、デフォルトルートは、Ciscoルータでは、「Gateway of last resort」(最後の手段の経路)と表現されてます。

 デフォルトルートは、下図のように、インターネットに接続するルータで設定するケースが多いです。インターネット上の経路は、非常にたくさんあり、数十万とも言われています。

 インターネット上の全てのルートを把握するのは、事実上、困難ですし、絶えず変化するネットワークにあわせてルータのルーティングテーブルをメンテナンスするのは神業です。

 また、インターネット上の全てのルートをルータのルーティングテーブルに載せるだけのルータのメモリもCPUパワーも不足します。仮に全部ルートを乗せれたとしても、膨大な負荷がルータにかかってしまうことになります。

それでは、デフォルトルートを設定していきます。

ネットワーク構成は、下図の通りです。

●RAの設定

RAルータにIPアドレスの振り当てなどの基本設定を行います。

# console prompt RA
RA# ip lan1 address 192.168.1.1/24
RA# ip lan2 address 192.168.2.1/24

●RBの設定

RBルータにIPアドレスの振り当てなどの基本設定を行います。

# console prompt RB
RB# ip lan1 address 192.168.3.1/24
RB# ip lan2 address 192.168.2.2/24

ルーティングテーブルの表示

IPのルーティングテーブル(経路情報テーブル)を表示するには、「show ip route」を使用します。

# show ip route