QoS・パケットの識別

 QoSの機能には、大きく分けると「パケットの識別」、「優先制御」、「帯域制御」の3つの機能があり、この機能を使って動作しています。

 ここまで、「優先制御」、「帯域制御」について説明してきました。ここでは、「パケットの識別」について説明してゆきます。

 「優先制御」、「帯域制御」においてパケットの優先度を識別し、優先度に応じた待ちキューに振り分けたり、パケットの破棄を行っていると説明してきました。

それでは、パケットの優先度をどのように判定しているのでしょうか?

 ルータは、自動的にパケットの優先度を判定することができません。事前にどのような情報を持ったパケットが優先度が高いのか、低いのかを定義しておく必要があります。

ルータが主に識別する情報には、以下のようなものがあります。

  • IPアドレス
  • TCP,UDPのポート番号
  • IPヘッダ内のTOSフィールド
  • VLANタグ

IPヘッダの詳細は、下図の通りです。

VLANタグの詳細は、下図の通りです。