デフォルトゲートウェイ
デフォルトゲートウェイとは、所属するネットワークの外へアクセスする際に使用する「出入り口」の代表となる機器のことです。一般的には、ルータがデフォルトゲートウェイになります。
下の図を見て下さい。
「150.10.1.0/24」ネットワークに所属するPC_A、PC_Bのデフォルトゲートウェイは、ルータの「150.10.1.0/24」に接続するインタフェースに割り振られた「150.10.1.1/24」になります。
「150.10.2.0/24」ネットワークに所属するPC_Cのデフォルトゲートウェイは、ルータの「150.10.2.0/24」に接続するインタフェースに割り振られた「150.10.2.1/24」になります。

コンピュータなのどネットワーク端末には、IPアドレスの他に、デフォルトゲートウェイなどのIPアドレスが設定されています。コンピュータのTCP/IPプロトコルのプロパティを確認してみます。

デフォルトゲートウェイが設定されていますね。
それでは、PC_AがPC_Cと通信する際のこのデフォルトゲートウェイがどのように使われるかを説明してゆきます。
PC_A(送信元) ・・・ 150.10.1.10/24
PC_C(宛先) ・・・ 150.10.2.10/24
PC_Aは、宛先であるPC_CのIPアドレス「150.10.2.10」とサブネットマスク「255.255.255.0」とのAND演算を行います。
150.10.2.10 = 10010110.00001010.00000010.00001010 AND 255.255.255.0 = 11111111.11111111.11111111.00000000 --------------------------------------------------------------------------- 10010110.00001010.00000010.00000000 = 150.10.2.0 |
AND演算で求められた「150.10.2.0」が宛先のネットワークになります。
PC_Aは、自分と同じネットワーク(サブネット)に所属しないので、他のネットワークに送らなければ、ならないことに気付きます。
そこで、PC_Aは、他のネットワークへの「出入り口」となるデフォルトゲートウェイにパケットを送ることで、PC_Cとの通信を行います。
同じネットワークにおける通信
今度は、PC_AとPC_Bの通信は、どのように行われるかについて説明します。
PC_A(送信元) ・・・ 150.10.1.10/24
PC_B(宛先) ・・・ 150.10.1.11/24

PC_Aは、宛先であるPC_BのIPアドレス「150.10.1.11」とサブネットマスク「255.255.255.0」とのAND演算を行います。
150.10.2.10 = 10010110.00001010.00000001.00001011 AND 255.255.255.0 = 11111111.11111111.11111111.00000000 --------------------------------------------------------------------------- 10010110.00001010.00000001.00000000 = 150.10.1.0 |
AND演算で求められた「150.10.1.0」が宛先のネットワークになります。
PC_Aは、宛先となるPC_Bと同じネットワークに所属しているということに気付きます。
そこで、PC_Aは、自分のMACアドレステーブルを見て、PC_BのMACアドレスがあるかどうかを探します。
もしも、MACアドレステーブルにPC_BのMACアドレスがない場合、PC_Aは、ARPという作業を行います。ARPについては、後ほど説明します。